
Ciao!今回は、日本でも人気のカラヴァッジョ作品を鑑賞することができるローマのスポットをご紹介します。
カラヴァッジョとは?
ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ(Michelangelo Merisi da Caravaggio/1571-1610)、通称カラヴァッジョはバロック期のイタリア人人気画家。本名はミケランジェロ・メリージですが、ゆかりの地であるカラヴァッジョ村の名前で呼ばれることが多いですね。ミラノで生まれ、20歳前後でローマに入ったと伝えられています。奔放で喧嘩っ早い性格で投獄も経験しているような素行の悪さで悪名も高かったようです。1606年に乱闘で一人の男性を殺害してしまい、その後は逃亡生活でイタリア各地を放浪。ナポリ・マルタ・シチリアなどでも生活していましたが、1610年にトスカーナのポルト・エルコレで死去したと考えられています。
彼の斬新的で革新的な表現はバロック芸術のきっかけとなり、人目を惹く派手さを持つバロック期を代表する作品を多く残しました。写実的な手法と巧みに光と陰を使い、明暗を明確に分けてはっきりとしたコントラスト(キアロスクーロやテネブリズム)で立体的に対象を描く明暗法が特徴的です。のちにカラヴァッジョの作風に影響を受けたカラヴァジェスキ(Caravaggeschi)と呼ばれる画家たちも誕生します。死後の評価は一時期低迷していましたが、その後復権し、現在でも愛好家が多く世界各地に作品が所蔵されています。
ローマのカラヴァッジョの作品が鑑賞可能なスポット一覧
サン・ルイージ・ディ・フランチェ―ジ教会(Chiesa di San Luigi dei Francesi)






パンテオン近くにあり、カラヴァッジョの作品があることで有名な教会ですね。
祭壇の左側にあるコンタレッリ礼拝堂にカラヴァッジョが聖マタイの生涯を描いた3連作『聖マタイの召命(Vocazione di san Matteo)』と『聖マタイと天使(San Matteo e l’angelo)』、『聖マタイの殉教(Martirio di san Matteo)』が所蔵されています。
ライトを点灯させるには2ユーロが必要。
聖アゴスティーノ教会(Basilica di Sant’Agostino)



サン・ルイージ・ディ・フランチェ―ジ教会のすぐ近くにある教会。
入ってすぐ左側に『ロレートの聖母(La Madonna di Loreto)』があります。
ライトを点灯させるには2ユーロが必要。
サンタ・マリア・デル・ポポロ教会(Basilica di Santa Maria del Popolo)




ポポロ広場とポポロ門の間にある教会。
祭壇の左にあるチェラージ礼拝堂にカラヴァッジョの作品が2点あります。
『聖パウロの回心(Conversione di San Paolo)』と『聖ペテロの磔刑(Crocifissione di San Pietro)』
ライトを点灯させるには2ユーロが必要。
カピトリーノ美術館(Musei Capitolini)



カラヴァッジョの作品は、『女占い師 (Buona ventura)』と『洗礼者ヨハネ(San Giovanni Battista)』

ボルゲーゼ美術館(Galleria Borghese)






傑作が多く所蔵されていることでも人気のボルゲーゼ美術館ですが、カラヴァッジョの作品も多くあります。
カラヴァッジョの主な所蔵作品は、『ゴリアテの首を持つダヴィデ(Davide con la testa di Golia)』、『果物籠を持つ少年(Fanciullo con canestro di frutta)』、『病めるバッカス(Bacchino malato)/自画像』、『馬丁たちの聖母(Madonna dei palafrenieri)』、『書斎の聖ヒエロニムス(San Girolamo scrivente)』、『洗礼者ヨハネ(San Giovanni Battista)』
国立古典美術館/バルベリーニ宮(Palazzo Barberini)





2025年3月7日~7月6日は、Caravaggio 2025が開催中。
主な所蔵作品は、『ナルキッソス(Narciso)』、『ホロフェルネスの首を斬るユーディット(Giuditta e Oloferne)』、『瞑想する聖フランチェスコ(San Francesco in meditazione)』
2024年11月からは、期間限定で個人蔵の『マッフェオ・バルベリーニの肖像(Ritratto di monsignor Maffeo Barberini)』も展示されています。
国立古典美術館/コルシーニ宮(Palazzo Corsini)


カラヴァッジョの作品『洗礼者ヨハネ(San Giovanni Battista)』が所蔵されています。
上記のバルベリーニ宮に移動している場合もあります。実際に訪問した日もバルベリーニ宮に貸し出されていました。
ヴァチカン美術館内の絵画館(Musei Vaticani – Pinacoteca)

ヴァチカン美術館入口近くの絵画館エリア内に『キリストの埋葬(Deposizione)』があります。
この作品は、2025年の大阪万博バチカン・パビリオンでの展示が発表されていますね。
ドーリア・パンフィーリ美術館(Galleria Doria Pamphilj)
カラヴァッジョの主な所蔵作品は、『マグラダのマリア(Maddalena penitente)』、『エジプトへの逃避途中の休息(Riposo durante la Fuga in Egitto)』
参考
ローマ市観光ポータルサイトのカラヴァッジョスポット
https://www.turismoroma.it/it/itinerari/caravaggio
まとめ
今回は、日本でも大人気のバロック期の天才画家カラヴァッジョの作品があるローマのスポットを解説しました。教会所蔵など普段は他に持ち出されたり、貸し出されることが少ない作品が多くあります。観光しやすい場所にあるところも多いですし、カラヴァッジョファンの方はローマに来たら是非訪れたいスポットですね。
[PR] ローマのホテルを探す
コメント