【2024年は3月31日】イタリアのイースター(PASQUA/パスクア)を楽しもう

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Ciao!今回は来週末に迫ったパスクア(復活祭)について解説します。

目次
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パスクアとは?

キリスト教の復活祭(イースター)のこと。イタリア語でPASQUA(パスクア)といいます。十字架にかけられて死んだイエス・キリストが3日目に復活したことを記念する宗教的な祝日で、イタリアでは国民の祝日です。キリスト教徒にとっては、一番大切な日です。

いつ?

春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」と決まっており、毎年変動する移動祝祭日です。毎年3月末~4月中旬。2024年は、3月31日です。その前後の「ヴェネルディ サント(Venerdì santo/聖金曜日)」から「パスクエッタ(Pasquetta)」と呼ばれる月曜日にかけて連休となります。春のバカンスシーズンです。

復活祭1週間前の日曜日からはSettimana Santa(聖週間)と呼ばれ、ミサなど関連行事が行われます。

大学も中間試験期間と合わせて2週間ほどの休講ですが、毎年、試験の準備に追われますね(笑)

何をするの?

正確には、復活祭に向けてカーニバルの終了日から四旬節(復活祭までの40日間)が始まります。敬虔な家庭では、金曜日は肉類を避けるなど小断食を行います。
カーニバル(謝肉祭)の本来の意味とは、四旬節の節制生活前に思いっきり楽しんでしまおう!という期間です。クリスマス期間の終了(1月6日)からカーニバル期間が始まりますので、クリスマスからパスクアまでずっと一連の行事が続いているということになります。

パスクア当日は、家族とミサに行ったり、豪華なランチを食べたりします。夜は、友人たちと簡単にアペリティーヴォだけで済ますことが多いようです。そして、パスクア翌日の月曜日である「パスクエッタ(pasquetta)」には湖畔や草原へピクニックに行くのが一般的な過ごし方です。

この時期のおすすめは?

コロンバ(Colomba pasquale/コロンバ パスクアーレ)

コロンバは、ハトの形をしたケーキでです。1900年代にミラノにあるMotta社によって開発されました。現在ではパスクア定番のお菓子となっています。クリスマスのパネットーネなどと同じく結構な大きさがあります。最近では一人分の小さなサイズも見かけるようになりました。
コロンバ(colomba)とは、イタリア語で「鳩」を意味します。

イースターエッグ(Uova di pasqua/ウオーバ ディ パスクア)

街中で販売されている大きなイースターエッグの殻部分はチョコレートでできており、中にはおもちゃなどが入っています。子どもたちにとっては、パスクアのお楽しみの一つです。
大きさに反して重さは200gくらいの軽いものもあります。日本へのお土産としても喜ばれますよ。

Torta di Pasqua(トルタ ディ パスクア)

中に角切りのチーズが入っていることも

Pizza di Pasqua、Torta di pasqua umbraともいいます。中部イタリア、特にウンブリア州の郷土料理で年中を通して見かけますが、名前にパスクアと入っている通り、この時期のケーキ(パン?)です。ケーキと言っても甘いものではなく、torta salata(甘くない食事用ケーキ)に分類されます。卵とチーズがふんだんに入っていて少し塩分を感じる、ボリュームたっぷりのケーキです。伝統的にはパスクアの朝食や昼食としていただきます。

ウサギ(Coniglio/コニーリョ)

この時期はイースターの食事として、生命の復活と繁栄のシンボルであるウサギを食べたりします。

Buona Pasqua!

パスクア前に人と別れるときは「Buona Pasqua!(ブオーナ パスクア)」と挨拶しましょう。クリスマスの「Buon Natale / Merry Christmas」と同じく、「良いパスクアを」という意味です。

各地のイベント

Processione di Passione(アッシジ他)

Venerdì santo(聖金曜日)に行われるキリスト受難のパレードです。多くの街で20時頃から行われ、各街ごとに特色があります。

アッシジの場合、コースはアッシジのドゥオモであるCattedrale di San Rufinoからサン・フランチェスコ聖堂まで。朝は7:30にドゥオモを出発し、往路のみです。夜は20:30に出発し、ドゥオモとサン・フランチェスコ聖堂間を往復します。聖母マリアが迎えに行き、帰りはイエスとともに戻ります。
夜は特にオススメです。街の人工的な明かりは落とされて、ろうそくの火のみが灯されます。さながら中世にタイムスリップしたような雰囲気に包まれます。
朝と夜でルートが変更になるので、お越しの際は観光案内所などでご確認ください。

Scoppio del Carro(フィレンツェ)

パスクア当日の午前11時前後に開催されます。フィレンツェのサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂前に大きなからくり山車が出てきて花火など迫力満点の演出が楽しめます。場所取りはお早めに。

旅行中の注意点

店舗によっては休業や営業時間が短縮になる場合があります。また、国民の祝日ですので、公共交通機関の運休や減便があります。パスクアの前後1週間程度は学校がお休みのため、時刻表も変わります。移動する際はくれぐれもお気を付けください。

パスクア当日のランチについて、有名店や小さなお店は予約でいっぱいの可能性があります。お目当てのレストランがある場合は、早めに予約をしましょう。フィレンツェなど観光が盛んな大都市ではさほど問題ないと思いますが、小さな街ではランチ難民もあり得ます。アブルッツォ州のテルモリを訪れた際は、6件とも満席だった時点であきらめました…夜は多少、空席が期待できますが、逆に休業するところが多いです。土曜日にスーパーで食料を買っておくなど、事前の対策をしておくと良いでしょう。

翌日のパスクエッタは、多くのお店が休業していることもあります。実際、モリーゼ州の州都のカンポバッソを訪れた際は、開店しているお店はバール2件、レストラン1件だけでした。

まとめ

今回は、イタリアのパスクアについて解説しました。年1回のイベントです。この時期にイタリアを旅行する際は、イタリアならではのイースターをぜひご堪能ください。それでは、みなさまBuona Pasqua!

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