Ciao!今回は長期滞在する場合に必要となってくるCodice fiscale(コーディチェ フィスカーレ)について解説します。現在は日本からでも申請できるようです。早めに申請しておきましょう。
Codice Fiscaleとは
Codice fiscaleとはイタリアの個人納税者番号のことで日本でいうマイナンバーみたいなものです。
一度発行したら生涯有効です。
納税だけにとどまらず、個人を識別する用途にも使われます。
- 健康保険、住民登録などの公的手続き
- 携帯電話の契約
- 定期券の購入
- 銀行口座の開設(PostePayも)
- 家の賃貸契約
- 水道・ガス・電気などの契約
- バイトなど就職する場合
- 日本からAmazonの荷物を受け取る
- 国際郵便を出す
など何か契約を行うときに頻繁に使用します。
イタリアでは、出所不明なお金の流れを避ける傾向にあり、Codice fiscaleによって個人と契約を紐づけします。
申請方法
申請料
無料
必要書類
・パスポート
・パスポートのコピー(写真ページ)
・あれば、Permesso di soggiorno(滞在許可証)
滞在許可証申請中でもCodice fiscale の申請はできると思いますが、その場合は滞在許可証受領証や入学許可証、滞在先の証明書などの書類も持参しておいた方が安心です。
申請場所
滞在先に近いAgenzia delle Entrate(税務署)の窓口
“Agenzia delle entrate 自治体名”で検索すると地元の税務署が出てきます。
申請の流れ
① Agenzia delle Entrateの窓口でCodice fiscaleを申請したい旨を伝える。
「Vorrei ottenere il Codice fiscale.(ヴィレイ オッテネーレ イル コーディチェ フィスカーレ)」
② 申請書類に必要事項を記入する。
→職員の方が書き方を教えてくれます。
③ 申請用紙とパスポート(あれば、滞在許可証)を添えて窓口で申請。
④ 登録が完了したら即時発行されるので、紙で個人納税者番号の発行証明書の申請者コピーを受け取る。
⑤ カードが郵送されてくる。
→イタリアの国民健康保険(SSN)に加入していたらTessera sanitaria(保健証)と一体型のカード、もしくは従来の緑色のプラスチックカードが2週間ほどで自宅に郵送されます。自宅のポストに投函されるので、表札は必ずつけておきましょう。
郵送場所は申請用紙に記入した場所ではなく、自治体に登録されている住所(Permesso di soggiornoを最初に申請した場所など)なので、そこから引っ越した場合は自治体で住所変更(住民登録)をしないと受け取ることができない場合があります。
※実際にペルージャで再発行を依頼した時、6年前一番初めに申請したシエナの住所のままでした。自治体で住民登録をしたことはないので調べてもらったところ、初めにPermesso di soggiornoを申請した住所でした。
留学生は特に最初の居住地から引っ越すことも多く、プラスチックのカードを受け取れない人が多いのが現状です。
その場合は、受付時にもらった紙の発行証明書の申請者コピーでも問題なく使用できます。
カード型のメリットは、裏にバーコードがついているので手続きの際に簡単に読み取ることができる。持ち歩きに便利というくらいです。
管理人もずっと紙で持ち歩いていました。2回目の留学の時にカードの再発行と住所変更をAgenzia delle Entrateに相談し、やっとプラスチックカードを受け取ることができました。
(参考)自分で記入しないといけない場合の記入例
↓リンク先に申請書がありますが、メールで問い合わせるなどして最新のものを入手してください。
Agenzia delle Entrate Modello e istruzioni AA4/8
https://www.agenziaentrate.gov.it/portale/web/guest/schede/istanze/richiesta-ts_cf/modello-e-istruzioni-cf-aa4_8
・Modello del codice fiscale Modello AA4/8 – pdf
– Domanda di attribuzione codice fiscale, comunicazione variazione dati e richiesta tesserino /duplicato tessera sanitaria
※Modello editabileは直接編集可能な申請書。
※Istruzioni per la compilazione del Modello AA4/8は記入時の注意事項。
QUADRO A
Sezione I (セクション1) Tipologia richiedente(申請のタイプ)
・D:本人が申請する場合
・T:代理申請の場合
→当てはまるアルファベットにX
・RICHIESTA TESSERINO CODICE FISCALE(個人納税者番号カード申請)
→プラスチックカード発行を依頼する場合は□にX
CODICE TIPOLOGIA RICHIEDENTE(solo per attribuzione codice fiscale)
(申請者のタイプコード/個人納税者番号を新規発行する場合のみ)
・Tipologia richiedenteでDを選んだ場合
01.Studente non residente per iscrizione scuola/università(学校/大学入学のため非居住学生)
02.Lavoratore non residente(非居住労働者)
03.Soggetto temporaneamente presente sul territorio dello Stato(一時滞在者)
04.Altre tipologie di richiesta diretta(その他)
→当てはまる番号を記入
Sezione II(セクション2)Tipo richiesta(申請の種類)
1.ATTRIBUZIONE CODICE FISCALE.(個人納税者番号の付与)
2.VARIAZIONE DATI.(データの変更/住所変更など)
3.COMUNICAZIONE DECESSO(死亡時)
4.RICHIESTA CERTIFICATO DI CODICE FISCALE(個人納税者番号の証明書発行依頼)
5.RICHIESTA DUPLICATO TESSERINO/TESSERA SANITARIA.(個人納税者番号カード/健康保険証カードのの複製依頼)
→当てはまる番号にX。新規申請は1。イタリアの国民健康保険に加入すると個人納税者番号カードと健康保険証は一体型になります。
QUADRO B
Dati anagrafici(納税番号の個人データ)
・COGNOME(苗字)
・NOME(名前)
・SESSO(性別)
→“F” (女性) または “M” (男性)を記入。
・COMUNE (o Stato estero) DI NASCITA(出生地)
→出生地とGIAPPONE(日本)を記入
・PROVINCIA(出生地/県)
→イタリア国外の場合はEEを記入
・DATA DI NASCITA(生年月日)
→日/月/年で記入(2000年1月1日生まれの場合、01 01 2000)
QUADRO C
Residenza anagrafica/domicilio fiscale(イタリア国内の登録された居住地/課税される住所)
→イタリアの現住所を記入
記入例)Via San Francesco 17A, piano 1, 06081, ASSISI, Perugiaの場合、
tipologia:VIA, indirizzo:SAN FRANCESCO, numero civico:17/A, frazione/altro:PIANO1
QUADRO D
Residenza estera(イタリア国外の住所)
→日本での住所を記入
・STATO ESTERO(国)
・STATO FEDERATO, PROVINCIA, CONTEA(連邦州、州、郡)
・LOCALITÀ DI RESIDENZA(居住地/市区町村)
・CODICE POSTALE(郵便番号)
・INDIRIZZO(残りの住所、地名や番地など)
QUADRO E
Eventuali altri codici fiscali attribuiti(付与されているその他の納税番号)
→空欄
ALLEGATI(添付書類リスト)
→空欄でOK
SOTTOSCRIZIONE(申請者)
・CODICE FISCALE RICHIEDENTE DIVERSO DA PERSONA FISICA(個人以外の納税番号)
→空欄。
・CODICE FISCALE SOTTOSCRITTORE(申請者の納税番号)
→空欄。登録情報を変更するときなど、発行済みの場合に記入
・DATA(申請日)
→日/月/年で記入(2021年9月1日の場合、01/09/2021)
・FIRMA(署名)
→直筆で署名
DELEGA(委任状)
→空欄
直接編集可能なModello editabileの場合、上部のSTAMPAをクリックして印刷します。
※CANCELLA DATIはデータの全削除
Codice fiscaleの計算方法
Codice fiscaleは16桁の数字とアルファベットで構成されていて、名前・生年月日・性別・出生地から計算されます。
例)SUZUKI YUUSA 2000年01月01日生まれ
女性 出生地:日本
Codice fiscaleは“SZKYSU00A41Z219X”となります。
・最初のアルファベット3文字(SZK)→苗字
・次のアルファベット3文字(YSU)→名前
・数字2桁(00)→生まれ年の末尾2桁
・アルファベット1文字(A)→生まれ月
A = 01月 L = 07月
B = 02月 M = 08月
C = 03月 P = 09月
D = 04月 R = 10月
E = 05月 S = 11月
H = 06月 T = 12月
・数字2桁(41)→性別+生まれた日
女性ならば、40に生まれた日を足す。
男性ならば、そのまま生まれた日。
例の場合、女性で1日生まれなので40+1=41
・アルファベット1文字+数字3桁(Z219)
→生まれた県のコード、イタリア以外の場合は国コード
・最後のアルファベット1文字(X)
→正確さを検証するためチェックコード(自動的に振り分けられます)
Codice fiscaleがわからなくなってしまったら?
Agenzia delle entrateでプラスチックカードや証明書コピーを再発行してもらえます。
発行証明書をなくしてしまい番号も忘れた、けれど今すぐ知りたいという場合、Codice fiscaleを計算してくれるサイトがいくつかあります。
例えば、codicefiscaleonlineです。
http://www.codicefiscaleonline.com/
必要事項を入力&選択し、Calcola Codice fiscaleをクリックして計算します。
・COGNOME→苗字
・NOME→名前
・SESSO→性別(M:男性、F:女性)
・LUOGO DI NASCITA
→生まれた場所:GIAPPONE
・PROVINCIA (SIGLA)→生まれた県:空白
・DATA DI NASCITA→生まれた日(日/月/年)
・Calcola Codice fiscale
→Codice fiscaleを計算する
日本からCodice fiscaleを取得できる?
2022年11月現在、日本からでもイタリア大使館・総領事館を通じてCodice fiscaleを申請できるようになったようです。
プラスチックカードも欲しい場合は、イタリア到着後にAgenzia delle Entrateに連絡して発行を依頼しましょう。
在東京イタリア大使館の管轄エリアにお住まいの場合
住民票が以下の都道府県にある場合、在東京イタリア大使館が管轄します。
北海道、青森県、秋田県、岩手県、山形県、宮城県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、静岡県、山梨県、長野県、新潟県
2023年2月現在、Eメールにて申請が可能です。
- 税番号発行申請フォームに記入&署名
- 有効なパスポートの最初の5ページ
以上をスキャンして大使館の指定されたメールアドレス宛に送り、申請します。
税番号と詳細が記された税番号証明書が数日後にメールにて返信されるようです。
在大阪イタリア総領事館の管轄エリアにお住まいの場合
住民票が以下の府県にある場合、在大阪イタリア総領事館が管轄します。
富山県、石川県、福井県、岐阜県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、奈良県、兵庫県、和歌山県、鳥取県、岡山県、広島県、島根県、山口県、香川県、徳島県、高知県、愛媛県、福岡県、佐賀県、大分県、長崎県、熊本県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県
※管理人の元にも申請方法について問い合わせが来るようになったので、総領事館へ申請方法を確認してみました。
2023年2月現在、Eメールにて申請できるようです。
- 納税者番号申請書に記入&署名
- 有効なパスポート
- 住民票
以上をスキャンして総領事館のメールアドレス宛(ビザ課)に送り、申請します。
3~4営業日で発給し、Eメールにて番号を連絡してもらえるそうです。
各種フォームのページに納税者番号申請用紙があります。また、問い合わせると申請方法と納税者番号申請用紙もメールで送っていただけます。最新の情報は、在大阪総領事館へお問い合わせの上、ご確認ください。
まとめ
あると何かと便利なCodice fiscale(個人納税者番号)について解説しました。滞在許可証がなくても申請できると聞いたことがあるのですが、私自身は滞在許可証を受け取った後にCodice fiscaleのことを知って申請したので確かではありません…しかし、他の手続きにもCodice fiscale は使用するので、滞在許可証カードが手元になくでも取得できるはずです。Agenzia delle Entrateまたは在日イタリア大使館や総領事館で聞いてみてくださいね!
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