Ciao!ワクチンなどのこともあるのでイタリアの国民健康保険サービス(SSN/Servizio Sanitario Nazionale)に任意加入しました。
Servizio Sanitario Nazionale (SSN)とは
イタリア国籍を持つ人はすべての人に加入が義務づけられている国民健康保険です。
州によってはServizio Sanitario Regionale(州の地域医療サービス)に加入となります。
何ができる?
イタリア国民同様の医療サービスを受けることができます。
- ファミリードクターの指定
- 一部負担額での治療
- 無料で入院医療が受けられる
- 予防接種
など
対象者は?
義務加入
・労働滞在許可証の保有者(lavoro autonomo, lavoro subordinato, lavoro stagionale)
・家族滞在(motivi famigliari)
など
任意加入
・学生(修学(studio)理由の滞在許可証を所持している場合)
・宗教活動への従事者
・ボランティア・プログラムに参加している外国人
・イタリアで活動する国際機関の外国人職員
・イタリアで活動する外国公館の外交・領事職員
など
加入資格なし
・ビジネスビザ
・観光ビザ
・医療ビザ
有効期限は?
滞在許可証の有効期限までと言われていますが、ウンブリア州のSSRの場合、カレンダーの12月31日までです。
更新時期は?
ウンブリア州の場合は、翌年の更新のために先に保険料を振り込んでおくことができません。したがって、毎年1月1日以降にその年の分の保険料振込み&更新手続きを行う必要があります。
費用は?
滞在している目的や各家庭の所得によって決まります。
学生でバイトなど労働していない場合、
2021年度は年間149,77ユーロです。
日割りや月割りはありません。
たとえ12月に加入しても149,77ユーロ支払わなければなりません。
収入がある方は、お住まいの地域を管轄する保健所に直接お問い合わせください。
どこで加入できる?
居住している地域を管轄するASL(地域保健所)の窓口で申請します。
申請方法は?
保険料振込先は州ごとに違います。地元の保健所窓口に問い合わせるなどしましょう。
郵便局にある振込用紙を使い、加入する年度分の保険料を振り込みます。
申請後1ヶ月くらいくらいで自宅へカードが郵送されます。
STEP1 住んでいる地域の詳しい加入方法を調べる
地元の保健所窓口に問い合わせるのが確実です。
メールでISCRIZIONE VOLONTARIA AL SERVIZIO SANITARIO NAZIONALEを希望すると伝えましょう。
必要書類、保険料の振込方法を教えてもらいます。
そのほか、“Iscrizione Volontaria al Servizio Sanitario Nazionale 地域名“で検索するとお住まいの地域の登録方法が書かれている場合があります。
例えば、ヴェネト州では登録方法や振込方法を丁寧に説明した外国人向けのパンフレットが各国語で公開されています。
また、学校のHPで留学生向けに案内しているところもあります。
ウンブリア州では、保険料の振込先など詳しい説明はHP上では見当たらなかったので、住んでいる地域を管轄する保険所の窓口(Anagrafe assistibili)を調べてメールで問い合わせました。
STEP2 保険料を振り込む
詳しい資料を入手したら、資料内に振込方法が書かれています。
振込先は州ごとに違います。必ずお住いの地域を管轄する保健所へご確認ください。
郵便局にある白紙の振込用紙に指定された内容を記入して、振り込みます。
費用は学生の場合、2021年は149,77ユーロ+振込手数料1,50ユーロです。クレジットカード使用可能です。
ウンブリア州の2021年度、前年度の収入は0で学生の場合の振込用紙記入例です。
・sul C/C n.(Conto corrente n.)
入金先口座番号→n.250068
・di Euro
金額を記入。→数字で記入
・IMPORTO IN LETTERE
金額を文字で書く。→149,77ユーロの場合、Centoquarantanove, 77
・INTESTATO A
入金先→REGIONE DELL’UMBRIA(ウンブリア州)
・CAUSALE
振込理由→
CONTRIBUTO ISCRIZIONE VOLONTARIA AL SERVIZIO SANITARIO ANNO 2021(2021年の医療サービス任意加入への納税)
・ESEGUITO DA
誰によって実行されるか。
→申請者(振込人)の氏名
・VIA – PIAZZA
通り- 広場。→申請者(振込人)の住所をVIA~/PIAZZA~から記入(郵便番号・自治体名以外)
枠に収まらない場合は、枠を無視してOK
・CAP
申請者(振込人)の郵便番号
・LOCALITÀ
地域。→住んでいる自治体名と県名
加入するその年の分(2021年度分)だけ振り込んでください。
例えば、来年分(2022年度分)は2022年1月1日以降に振込みます。
他の方のブログで、滞在許可証更新の申請時に来年分の保険料も振り込んでしまいましょうと書いてあったので、郵便局から滞在許可証を申請した時に2年分(2021,2022分)をまとめて払ったら、問題になり、結局2022年分は返還されることになりました。
STEP3 必要書類を持って窓口で申請
必要書類
・保険料の振込受領証
・身分証明書(パスポート)
・Codice fiscale(個人納税者番号)
・滞在許可証(申請中の受領証でも可)
・住民票or賃貸契約書or Dichiarazione di ospitalità
・学校の入学許可証のコピーと原本
あれば、
・dichiarazione dei redditi Italia e/o all’estero(昨年のイタリアや海外での納税申告書)
0の場合は、窓口で指定書類に記入するだけでOKでした。
上記の書類を持って地域を管轄する保健所の窓口で申請します。
直接行ってもよいと思いますが、コロナ禍で地域によっては予約が必要かもしれません。
SSN申請用紙自体は、事前にもらえれば記入して行ってもいいですし、窓口で書くこともできます。
職員さんが書き方を教えてくれるのでその通りに記入しましょう。
STEP4 保険証を受け取る
申請時に仮の保険証(紙の加入証明書や保健証カードの表裏面のコピー)を受け取りますが、後日プラスチックカードのTessera Sanitaria(保健証)が1ヶ月ほどで普通郵便で郵送されてきます。
郵送先は、自治体に登録されている住所(Permesso di soggiornoを最初に申請した住所、住民登録をしたResidenzaなど)です。申請時に記入した住所ではありません。
現在住んでいるアッシジの住所で申請しましたが、しかし1ヶ月たっても届かないので問い合わせたところ、以前に住んでいたペルージャの住所宛に郵送されていました。ペルージャの市役所には住民登録を行っていませんでしたし、アッシジの警察署にはDichiarazione di ospitalitàで滞在の登録を出していたのですが、保健所的にはまだ最初に滞在許可証を申請した(税務署からCodice fiscaleのカードを取り寄せた?)ペルージャに住んでいることになっていたのです。
→その後、アッシジの市役所で住所変更を希望したら、やはりペルージャでの住民登録はないと言われ、日本からの移動として住民登録することになりました。郵送先の変更だけしたいんですけど…
結果、Comuneでの住民登録で税務署での登録住所も自動で変更され、無事手元にカードが届きました。
保健所に問い合わせれば、紙で保健証カードの表裏面のコピーをもらうこともできますが、翌年以降もカードが必要であれば、住所変更をしないと受け取れないことになります。
更新時の手続き
有効期間は1月1日~12月31日なので、年が明けたら更新することができます。
2022年も変わらず、学生で収入が0の場合は149.77ユーロです。
振込理由の西暦に注意!2022年の場合は、ANNO 2022です。
必要書類は、
・保険料を振り込んだ受領証
・所有している前年度の健康保険証(カードを受け取っていない場合は、保険証データのコピーでもOK)
・滞在許可証(更新中はricevuta(受付証)でもOK)
・学校の在籍証明書のコピー(念のためautocertificazuineの在籍証明を持っていきましたが、入学許可証の提示でOKでした)
・学校の正式な入学許可証とコピー(前年発行のものでしたがOKでした)
・申請用紙(昨年受け取っていた申請書に記入して持っていきました)
・パスポート(チェックはされませんでしたが、念のため)
ウンブリア州USL1は窓口予約なしでOKでした。
前年度の健康保険証からデータを読み込み、申請書のチェックもあっさりと完了。
(未記入の欄への言及がなかったので、もしかしたら必要ないのかも…?)
1ヶ月ほどでResidenzaに新しいカードが郵送されてきます。今回はComuneで住民登録もしてあるのできちんと最新の住所へ郵送され受け取ることができました。1月4日更新、1月28日にカードが到着しました。
滞在許可証更新用の保険として使える?
SSNが更新申請する滞在許可証の期間をカバーできる有効期限であれば、滞在許可証更新申請時にTessera Sanitaria(保険証)のコピーをKITに入れて郵送することで滞在許可証更新用の保険証券として利用可能です。
また、翌年度の保険料振込を前年度に行うことができる場合も、来年度分の振込領収書を保険書類として提出して滞在許可証を更新できる州もあるようです。(他の方のブログにそのパターンがありました。)
しかし、SSNの有効期限がカレンダーの12月31日かつ翌年度の保険料振込が不可の場合は、滞在許可証更新用の保険として使用することはできません。
例えば、ウンブリア州で2022年9月30日有効期限の滞在許可証を更新したい場合、持っているSSNの有効期限は2022年12月31日です。また、2023年分の保険料振込&更新手続きは2023年1月1日以降にしかできないので、9月の時点では来年分の保険証書は手に入りません。したがって、SSNを滞在許可証更新用の保険として使用することはできず、他の保険に入るしかありません。
参考
在イタリア日本国大使館「国民健康保健サービス(SSN)加入方法のお知らせ」
https://www.it.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00593.html
まとめ
イタリアの国民健康保健サービスに加入した時のことをまとめました。滞在許可証申請に比べれば、かなり簡単に申し込むことができます。コロナウイルスのパンデミック時に加入しましたが、翌年の滞在許可証更新では有効期限の問題があり、別の保険に切り替えました。
コメント
コメント一覧 (2件)
こんにちは。コメントありがとうございます!
2021年7月に申請した私の場合、修学ビザで入国したため、イタリア及び海外での所得は0、かつ学生用の149,77ユーロを適用してもらいSSNを取得しました。
海外での所得であっても、所得がある場合、保険料が変わります。
所得証明に関しては、申請時に窓口で職員さんの指示通りに「所得がない旨の宣誓書」を記入したのみです。
2年目は特に所得に関しての書類は求められずに更新しました。
現在はルールが変わっているのかもしれません。私はアッシジのUSLで申請しましたが、ペルージャであれば学生が多いですし、保健所も学生対応は慣れていると思いますので、相談しやすいと思います。正式な所得証明が必要な場合、日本の公的証明となりますので、一度ローマの日本国大使館へ相談してみてはいかがでしょうか?大使館ならば、情報をお持ちだと思います。
お役に立てず申し訳ございません。少しでも参考になれば幸いです。
はじめましてこんにちは、
自分も学生でペルージャに住んでいるのですが、tessera sanitaria を作るにあたり海外での所得証明書が必要なのですが、どうやって取得されたのでしょうか?
いきなりのコメント失礼しました。
お返事お待ちしております。