Ciao!日帰りでアンコーナへ行ってきました。2月だったのですが、やはりオススメは夏ですね(笑)
アンコーナとは?
アンコーナ(Ancona)とは、イタリア中部にあるアドリア海に面した港湾都市で、マルケ州の州都です。また、アンコーナ県の県都でもあります。ローマからはちょうどイタリア半島を横断して反対側の海に面した都市です。
アンコーナという名前は、ギリシャ語で「肘」を意味する「アンコン」に由来します。紀元前のシラクーサから来たギリシア人が曲がった肘に似た岬を見つけ、そこに都市を建設したと伝えられています。
近隣にはビーチが広がり、夏には多くの海水浴客でにぎわいます。クルーズ船の寄港地やフェリーの船着き場としても重要な役割を持ち、ギリシャやクロアチアなどへのフェリーも出航しています。
アンコーナのみどころ
サン・チリアコ大聖堂(Cattedrale di San Ciriaco)
港を見下ろす丘の上に建つアンコーナの大聖堂です。ロマネスク様式とビザンチン様式で1017年に完成しました。
サンタ・マリア・デッラ・ピアッツァ教会(Chiesa di Santa Maria della Piazza)
ロマネスク様式が印象的な教会です。地下には、6世紀の初期キリスト教の教会と4世紀以前の教会のモザイクの床、ギリシアのポリスの名残である壁の一部があります。
プレビシート広場とサン・ドメニコ教会(Piazza del Plebiscito/Chiesa di San Domenico)
夕方のアペリティーボなら、プレビシート広場がオススメ。市民が集まる憩いの広場です。階段の上にはサン・ドメニコ教会があり、海側にある道を上ると旧市街地の入り口である2つのアーチがあります。
現在、市立絵画館に所蔵されているティツィアーノの『磔刑(Crocifissione)』はサン・ドメニコ教会のために描かれたものであり、かつてはこの教会内に飾られていました。
トラヤヌスの凱旋門と教皇クレメンスのアーチ(Arco di Traiano/Arco Clementino)
トラヤヌスの凱旋門は、ローマと東方諸国を繋ぐイタリアへの入り口としてアンコーナ港を整備したトラヤヌス帝を記念した凱旋門です。紀元後100年頃建設。
教皇クレメンスのアーチは、アンコーナ市街地への入り口として18 世紀に建設されました。
トラヤヌスの凱旋門をくぐって遊歩道が続いていますが、途中で行き止まりです。ランテルナ・ロッサへ行くことはできません。
ランテルナ・ロッサ(Lanterna rossa)
トラヤヌスのアーチの先、岬の先端に建つ赤い灯台のようなモニュメントです。ここからは、海を挟んでアンコーナの都市部を見ることができ、まるで水上から眺めているかのような絶景です。特に夕焼けの時間帯がおすすめです。
※トラヤヌスのアーチをくぐらずに、下の道をまっすぐ進みましょう。
カルデート公園(Parco del Cardeto)
アンコーナの市街地に沿って隣接する約35ヘクタールの広大な公園です。自生する植物の他、旧灯台(Faro)や旧火薬倉庫(La Polveriera Castelfidardo)のようなモニュメントも見どころです。灯台近くからは眼下にアンコーナの市街地を見下ろすことができ、アンコーナ港側の入り口近くには古代のローマ劇場跡を見ることもできます。暖かい日にはピクニックや散歩をしている人々が多い公園です。
アンコーナ市立絵画館(Pinacoteca Civica di Ancona)
クロアチア人商人であるボスダリ家の旧邸宅(Palazzo Bosdari)にある市立絵画館です。
ティツィアーノの作品『Pala Gozzi』や『Crocifissione』などが所蔵・展示されています。
マルケ国立考古学博物館(Museo Archeologico Nazionale delle Marche)
16 世紀のフェレッティ宮(palazzo Ferretti)内にあるアンコーナを中心としたマルケ州発掘されたものとギリシア時代・ローマ時代の考古学資料が展示されています。見学順路は3階→4階→2階と少々複雑です(笑)
モーレ・ヴァンヴィテリアーナと州立触覚博物館オメロ(Mole Vanvitelliana/Museo Tattile Statale Omero)
モーレ・ヴァンヴィテリアーナは五角形の形をした海辺の砦です。
内部はいくつかの博物館で構成されており、特に触覚博物館オメロはおすすめです。視覚に障害を持つ方にもアートを楽しんでもらえるようにと、世界の有名な彫刻やモニュメントの複製を手で触ることができる画期的な博物館となっています。
ただし、開館時間には要注意です。平日は、夕方以降のみの開館です。
観光案内所
無料の観光マップあり。近隣地域のパンプレットも豊富にあり、おすすめルートも親切に教えてくれますよ。
アンコーナ旧市街地の歩き方
観光案内所のお姉さんに教えてもらったおすすめルートです。
まずは、駅からカブール広場Piazza Cavourへメインストリートのガリバルディ通り(Corso Giuseppe Garibaldi)を通って、旧市街地方面へ。
プレビシート広場近くの二つのアーチを抜けると旧市街地です。まっすぐ、丘の上のサン・チリアコ大聖堂を目指しましょう。
そこからは、いくつかのパターンに分かれます。
① 古代ローマ劇場を通り、カルデート公園を散策
② 海の方へ下っていき、トラヤヌスのアーチ~ランテルナ・ロッサまで散策
③ 欲張りプランとしては、カルデート公園の灯台まで行き、そこから海の方へ散策
五角形のモーレ・ヴァンヴィテリアーナを上から撮影したい場合は先にバスの7番線でPiazza Sangalloまで上り、そこから徒歩で中心街へ下っていくのが良いでしょう。
旧市街地のゴールである大聖堂は高台の上にあり、結構な坂道です。途中Palazzo degli Anzianiに港側から旧市街へつながる公共エレベーターがありますが、大聖堂までつながっているわけではありません。
アンコーナの特産品
Moscioli(モショリ)
ムール貝の一種です。Cozzeとは違う種類とのこと。Portonovo地区の特産品です。
アンコーナへの行き方
公共交通機関でお越しの場合
- アッシジから:急行や普通電車(RV・REG)でローマ方面行きに乗り、Foligno(フォリーニョ)駅で別線のアンコーナ行きに乗り換え。約2時間30分。2等車で片道12.65ユーロ。
- ペルージャから:急行や普通電車(RV・REG)でローマ方面行きに乗り、Foligno駅で別線のアンコーナ行きに乗り換え。約3時間。2等車で片道13.95ユーロ。
- ローマから:急行(RV)直通で約4時間。2等車で片道22.15ユーロ。
- フィレンツェから:急行や普通電車(RV・REG)でローマ方面行きに乗り、Bologna centrale(ボローニャ中央)駅やFaenza(ファエンツァ)駅で別線のアンコーナ行きに乗り換え。約5時間15分。2等車で片道22.25ユーロ。
お車でお越しの場合
- アッシジから約1時間30分(129km)
- ペルージャから約1時間33分(129km)
- ローマから約3時間20分(289km)
- フィレンツェから約3時間15分(276km)
まとめ
ランチはミシュラン・ビブグルマンに選出された「Sot’Ajarchi」でいただきましたが、冬の平日にもかかわらずいっぱいでした。地元の方のランチスポットです。当日は運よくテーブルが空いていましたが、ランチでも要予約、ディナーは予約必須の人気店です。
アンコーナ周辺を含め見どころが多く、1日では回り切れませんでした。観光案内所の方から大量に資料もいただいたことですし、もっと読み込んで夏ごろに再訪したいと思います。
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