
Ciao!10年ぶりくらいにナポリへ1日行ってきました。
ナポリとは?

ナポリ(Napoli)とは、カンパニア州の州都にして南イタリア最大の都市。陽気な人々や街の様子と共にゲーテが著書『イタリア紀行』で「ナポリを見てから死ね」と記すほど風光明媚な地として人気の都市です。
起源はギリシアの植民都市として建設された「ネアポリス(Neapolis)」と考えられています。13~19世紀にかけてはナポリ王国として栄えました。
世界遺産でもあるナポリの歴史地区はヨーロッパで一番大きな世界遺産を構成しています。
食に関してもハズレがないと言われるほど美味しいものが多いです。特にナポリ風ピッツァは必ず食べていただきたいですね。近郊のグラニャーノの街はパスタ発祥の地と言われていますし、水牛の乳から作られたモッツァレッラチーズはカンパニア州の名産品。その他、海鮮類やフリットの食べ歩き、B級グルメのトリッパのサラダ、ババやスフォリアテッラなどのスイーツも有名です。また、コーヒーにうるさいイタリア人もナポリは格段に美味しいと言う人が多いです。本場のエスプレッソも是非味わってみたいところですね。
ナポリは、ポンペイ、カプリ島、アマルフィ海岸、イスキア島、プローチダ島などの南イタリア各地への玄関口でもあります。ナポリを拠点にしつつ、列車や船を使って周辺地域へ日帰り旅行もオススメです。
ナポリは危険?

マフィアのカモッラの本拠地であり、イタリア人でも1人では行かないとされる危険なイメージがある都市ですが、観光地を中心に前よりはかなり改善されています。以前は高級腕時計を手ごと持って行かれると噂されていたくらいです。
ただし、たとえ観光地であっても、薄暗い路地裏には入らない・危険地帯と言われる地域には近寄らない・高級な宝飾品を身に着けない・華やか服装をしない・暗くなってからの一人歩きはしないなどの自衛は必要です。中央駅付近は特に気を付けましょう。スクーターによるひったくりにもくれぐれもご注意ください。
滞在先も駅からすぐに行くことができる・大通りに面した3つ星~4つ星以上のホテルにするなどの対策をしておくと良いでしょう。ツアーでもサンタ・ルチア地区近くやベヴェレッロ港周辺に泊まることが多かったです。
ナポリの各エリアまとめ
旧市街(Centro Storico)




世界遺産でもある「ナポリ歴史地区」を構成するメインエリア。
大聖堂(Duomo)
ナポリのドゥオモ。ナポリの守護聖人である聖ヤヌアリウス(聖ジェナーロ)の聖遺物が保管されています。
スパッカナポリ(Spaccanapoli)
「ナポリを真っ二つに割る」という意味の旧市街地のメインストリート。
古代ギリシャ時代からある通りで、約1kmに渡りナポリの名物が軒を連ねる一番の観光地です。
サン・グレゴーリオ・アルメーノ通り(Via San Gregorio Armeno)
クリスマスシーズンに欠かせないプレゼーピオ(キリスト降誕のシーンを表現するミニチュア)を販売するお店が多い通り。通称プレゼーピオ通り。
地下探検ツアー(Napoli Sotterranea)
第二次世界大戦中のシェルターとしても使われたギリシャ・ローマ時代の遺跡を巡るガイドツアー。週末や休日のイタリア語ツアーは完売になる程の人気です。
サンセヴェーロ礼拝堂(Museo Cappella Sansevero)
ジュゼッペ・サンマルティーノ作(1753年)の『ヴェールに包まれたキリスト像』かあることで有名です。
王宮~ベヴェレッロ港(Beverello)周辺




大型客船やカプリ島など各地へのフェリー乗降場であるベヴェレッロ港からサンタ・ルチア地区までの港湾エリア。
王宮(Palazzo Reale di Napoli)
1599年にスペインのフェリペ3世の居城として建設された海辺に面したブルボン家の王宮。内部は博物館として公開されています。
ウンベルト1世のガッレリア(Galleria Umberto I)
1890年に完成したアーケード。中央の12星座を描いた床絵の自分の星座と写真を撮るのが定番だそうです。
プレビシート広場(Piazza del Plebiscito)
王宮の目の前にあるサン・フランチェスコ・ディ・パオラ教会に面している円形広場。
ヌオーヴォ城(Castel Nuovo)
1279年アンジュー公シャルルの時代に建てられた街の守る要塞。以前からあった卵城と比較して”新しい”城と呼ばれています。
カフェの名店ガンブリヌス(Gran Caffè Gambrinus)
1860年代創業の老舗カフェ。
サンタ・ルチアとキアイア地区(Santa Lucia, Chiaia)

ナポリ民謡「サンタ・ルチア」に謡われた高級ホテルなどが立ち並ぶ海岸エリア。
卵城(Castel dell’Ovo)
ナポリで最も古い城で、名前はローマの詩人ウェルギリウスがこの城の基礎部分に卵を隠したとされる伝説に由来しています。この卵が割れるとき、ナポリの街に破滅的な大災害が訪れると信じられています。
ポジリポの丘(Posillipo)

ナポリの風景と言えばここからの景色を指すことが多いですね。
ここからのナポリの夜景が特に有名ですが、夜景を見たい場合はケーブルカーの最終時刻や日の長さの関係で冬に行くのが良いでしょう。
ステッラ(リオーネ・サニタ)とカポディモンテ地区(Stella/Rione Sanità, Capodimonte)
ナポリを代表する博物館・美術館がある地域。
ナポリ国立考古学博物館(Museo Archeologico Nazionale di Napoli)
ポンペイやエルコラーノなどのナポリ周辺遺跡から出土した考古学品が所蔵・展示されています。
2025年の大阪万博でも話題になった『ファルネーゼのアトラス』もこちらの所蔵品。
カポディモンテ美術館(Museo di Capodimonte)
ファルネーゼ家のコレクションを中心に展示されています。
スペイン地区周辺
最寄り駅のトレド(Toledo)駅は、「世界で最も美しい地下鉄の1つ」といわれています。ショッピングストリートであるトレド通りや「ムラレス(Murales)」と呼ばれる壁アートが多い地区でもあります。
ナポリらしい下町で美味しくてコスパが良いトラットリアが多いことで有名ですが、治安の悪さでも名を馳せています。明るいうちに訪問するようにしましょう。
ヴォメロの丘(Vomero)
スペイン地区やサンタ・ルチア地区に隣接する内陸エリア。
サンテルモ城(Castel Sant’Elmo)
小高い丘の上に立つ要塞。
眼下にナポリ市街を360度見渡すことができるパノラマスポット。
サン・マルティーノ修道院(Certosa di San Martino)
博物館併設の修道院。美術館内のテラスや庭園も人気のパノラマスポット。
ナポリでの移動方法



- 地下鉄1号線(Linea 1):ANM社による運行。ナポリ市内は1乗車1,30 €(他社区間を通る場合は1,50ユーロ)
- 地下鉄2号線(Linea 2):Trenitalia社による運行。ナポリ市内は1乗車1,50€
- バス・ケーブルカー:ANM社による運行。ナポリ市内は1乗車1,30 €
2025年6月現在、一部の地下鉄ではクレジットカードによるタッチ(Tap & Go)で乗ることができました。
乗車時は改札にあるTAP INの機械にクレカをタッチして、降車時は改札付近にあるTAP OUTの機械にタッチします。
ナポリへの行き方
公共交通機関でお越しの方
- ローマから:特急フレッチャロッサやイタロで約1時間15分。インターシティで約2時間5分。急行や普通電車(RV・REG)で約2時間45分。片道13,65ユーロ~。
- ポンペイから:急行や普通電車(RV・REG)で約55分。片道3,30ユーロ~。
車でお越しの場合
- ローマから約2時間20分(227km)
- ポンペイから約21分(25km)
- ソレントから約55分(49km)
- アマルフィから約1時間10分(62km)
まとめ
今回は、ナポリ市街のエリアについてまとめました。ナポリは大都市なので1日ですべてを見ることはできません。2~3日かけて回りたいところですね。初めてのナポリなら、すべて徒歩圏内の旧市街地や王宮周辺の観光がおすすめでしょう。ポンペイやエルコラーノの遺跡に興味がある場合は、ナポリ国立考古学博物館は必見です。スリ・ひったくりにはくれぐれもご注意を。
また、近隣の南イタリアの街への玄関口です。ナポリを拠点に列車や船などで各地へ日帰り旅行もオススメですよ。
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