![](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2021/07/d75140dbedc87e79d25d4213249a7703.png)
Ciao!今回は、2022年の夏に旅行したトリエステについてご紹介します。
トリエステとは?
![イタリア統一広場 (昼)](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Trieste-1.jpg)
![トリエステの海岸(日暮れ)](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Trieste-2.jpg)
トリエステ(Trieste)はイタリアの北東部に位置し、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州の州都にして、トリエステ県の県都です。港湾都市として発達しており、商業的にも重要な役割を果たしています。
スロベニアやクロアチアとの国境にも近く、夏の週末は国外のイストリア半島にあるビーチに出かける人も多いそうです。
歴史的にみると、街は長い間オーストリア=ハンガリー帝国の支配下にあり、トリエステの文化はその影響を多く受けています。「小さなウィーン」と呼ばれるほど華やかな雰囲気の街です。
観光の表示を見てもドイツ語が併記されており、多くのドイツ人らしき観光客が散策を楽しんでいました。ドイツ語が第2公用語のボルツァーノ以外でドイツ語併記というのは珍しいのではないでしょうか?
また、コーヒーメーカーのillyの本社があるように、かつての社交場としてのカフェ文化が根付いており、加えてウンベルト・サバ(Umberto Saba)など著名な作家を輩出した街としても知られています。
郷土料理に関しても、ドイツ・オーストリア・スロベニアなど近隣諸国の影響を強く受けており、定番のイタリア料理とは一味違った面白さがあります。
“Buffet(ブッフェ)”はトリエステの独自の文化で、朝から夜まで使える軽食や惣菜を提供する食堂のようなものです。ヴェネツィアのバーカロと似たような文化でしょうか。
日暮れ時になると防波堤や海岸沿いに多くの市民が集まり、思い思いの時間を過ごしていました。
トリエステのみどころ
イタリア統一広場 (Piazza Unità d’Italia)
![イタリア統一広場 (夜)](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Piazza-Unita-dItalia.jpg)
かつてはサン・ピエトロ広場と呼ばれていました。湾に面したトリエステのメイン広場です。
中央にある市庁舎を代表に、多くの重要な建築物囲まれた美しい広場です。夜の美しさは格別ですよ。
トリエステのカナル・グランデ (Canal Grande di Trieste)
![トリエステのカナル・グランデ(昼)](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/canal-grande-1.jpg)
![トリエステのカナル・グランデ(夕方)](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/canal-grande-2.jpg)
散歩コースにも最適なトリエステの大運河。
夕方には運河沿いでのアペリティーボで賑わっています。
サン・ジュスト大聖堂(Cattedrale di San Giusto Martire)
![サン・ジュスト大聖堂 外観](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Cattedrale-di-San-Giusto-Martire-1.jpg)
![サン・ジュスト大聖堂の内部](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Cattedrale-di-San-Giusto-Martire-2.jpg)
トリエステの街を見下ろす高台に建つ、大きなバラ窓が印象的なトリエステのドゥオモです。
サン・ジュスト城 (Castello di San Giusto)
![サン・ジュスト城 入口](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Castello-di-San-Giusto-1.jpg)
![サン・ジュスト城からの景色](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Castello-di-San-Giusto-2.jpg)
1636年に完成した街のシンボルとなる三角形の要塞です。
当時のオーストリア皇帝の要請によって建設されました。
現在は、考古学や中世の武器などの複合博物館として一般公開されています。
ミラマーレ城 (Castello di Miramare)
![船から見たミラマーレ城](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Castello-di-Miramare-3.jpg)
![ミラマーレ城への船](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Castello-di-Miramare-1.jpg)
![ミラマーレ城へのバス](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Castello-di-Miramare-2.jpg)
![ミラマーレ城の外観](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Castello-di-Miramare-4.jpg)
![ミラマーレ城 玉座の間](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Castello-di-Miramare-5.jpg)
のちのメキシコ皇帝であるマクシミリアン大公の居城。19世紀に建設されました。
トリエステの街の少し郊外にありますが、バスまたは船、電車で行くことができます。
往復のどちらかを船で行くといいですよ。チケットは船上で購入します。船が動き出すとスタッフさんが回ってきてくれるので、席で待っていればOKです。
レヴォルテッラ美術館(Museo Revoltella)
![レヴォルテッラ美術館の外観](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Museo-Revoltella-1.jpg)
![レヴォルテッラ美術館 旧邸宅部](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Museo-Revoltella-2.jpg)
旧レヴォルテッラ家の邸宅内にある現代アートのギャラリー。
Grotta gigante
トリエステ郊外にあるカルスト洞窟を現地ガイドとともに冒険します。
地下100m程まで降りることが可能です。
その他、東洋博物館(Civico Museo d’Arte Orientale)、市立演劇博物館(Civico Museo Teatrale
“Carlo Schmidl”)、サルトリオ市立博物館(Civico Museo Sartorio)など、様々な分野の博物館が豊富にあります。
トリエステのみどころ番外編
食文化
![DA PEPIのbollito misto(ゆで肉の盛り合わせ)](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/bollito-1.jpg)
![DA PEPIのゆで肉たち](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/bollito-2.jpg)
イタリアと周辺諸国の文化が融合したような食文化を楽しむことができます。
豚肉の煮込み料理は非常に美味しかったですね。添えてあるからしと粗削りの西洋わさびとともにいただきます。付け合わせには、別注文のサワークラウトがオススメです。
カフェ巡り
![1825年創業のCaffè Tommaseo](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Tommaseo.jpg)
![1832年創業のCaffè Urbanis](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Urbanis-1.jpg)
![1832年創業のCaffè Urbanis エスプレッソとクッキー](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Urbanis-2.jpg)
オーストリアの影響でカフェ文化が根付いており、老舗のカフェが揃っています。
- Caffè Tommaseo (1825年創業)
- Caffè Urbanis (1832年創業)
- Caffè degli Specchi (1839年創業)
- Caffè Stella Polare (1848年創業)
- Caffè Pirona (1900年創業)
など。
ちなみに、トリエステでは
エスプレッソ=Nero(ネロ)
カフェ・マッキアート=Capo(カポ)
カップチーノ=Caffelatte(カフェラッテ)
というそうですよ。
作家巡り
![Gabriele D'annunzioの像](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Italo-Svevo.jpg)
![Italo Svevoの像](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Gabriele-Dannunzio.jpg)
「文学の街」でもあるトリエステゆかりの作家たちのブロンズ像があるなどイタリア文学めぐりもオススメです。
- ウンベルト・サバ(Umberto Saba)トリエステ生まれ
- イタロ・ズヴェーヴォ(Italo Svevo)トリエステ生まれ
- ジェイムズ・ジョイス(James Joyce)トリエステ在住
- ガブリエーレ・ダンヌンツィオ(Gabriele D’annunzio)文学的功績から(?)
トラム
![](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Tram.jpg)
トリエステの街と丘の上にあるオピチーナ(Opicina)の街を結ぶトラムです。
2016年以降、残念ながら現在も休止中のようです。
ツーリストカード「FVG Card」
フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州内の主要なスポットの入場が無料や割引になるお得なツーリストカードです。公共交通機関の乗り放題はありません。
また、トリエステ近郊の3ワイナリーでのワインの試飲が最近追加されました。
- 48時間:25ユーロ
- 1週間:39ユーロ
月曜休館や週末のみ開館している施設や無料でも見ごたえのある美術館・博物館が多くありますので、行きたい博物館などに合わせて検討することをおすすめします。
ミラマーレ城とグロッタ・ジガンテに行きたい場合は、購入した方がお得です。
その他、比較的高めの料金設定であるSalone degli Incantiでの展示内容とガイドツアーに参加を希望するかどうか次第でしょう。
入場無料となる主な施設・アクティビティ
施設名 | 休館日 | 通常料金 | 備考 |
---|---|---|---|
ミラマーレ城 | なし | 10ユーロ | |
グロッタ・ジガンテ | 月曜日 | 15ユーロ | 事前予約必須 |
ガイドウォーキングツアー | なし | 12ユーロ | 事前予約必須 |
オーディオガイドツアー | なし | 5ユーロ | |
Salone degli Incanti | なし | 14ユーロ(週末) 12ユーロ(平日) | https://salonedeglincanti.comune.trieste.it/ |
サン・ジュスト城 | なし | 5ユーロ | |
レヴォルテッラ美術館 | 火曜日 | 7ユーロ | |
テアトロ・カルロ・シュミードル博物館 | 月曜日 | 4ユーロ | |
Magazzino delle Idee | 月曜日 | 8ユーロ | https://magazzinodelleidee.it/ |
自然歴史博物館 | 火曜日 | 3ユーロ | |
平和のための戦争博物館 「ディエゴ デ エンリケス」 | 火曜日 | 3ユーロ | |
BIOMA | 月~金曜日 | 6ユーロ | 土日のみ開館 |
科学博物館「イマジナリオ・サイエンティコ」 | 月曜日 | 5ユーロ | |
国立南極博物館 | 日・月・祝日 | 6ユーロ | 事前予約必須 |
その他、割引価格になる施設・アクティビティが多くあります。
トリエステの観光案内所
![トリエステの観光案内所](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/9469f0ec7f65220fe7831abe40c5bdf6.jpg)
トリエステへの行き方
公共交通機関でお越しの場合
![トリエステ中央駅](https://italia.viverein.net/wp-content/uploads/2023/06/Stazione-di-Trieste.jpg)
- ヴェネツィア・メストレから:急行(RV)直通で1時間55分。2等車で片道14,05ユーロ。
- ミラノから:急行や普通(RV/R)で5時間20分。ヴェローナ、ヴェネツィア・メストレで乗り換える必要あり。2等車で片道33,10ユーロ。特急フレッチャロッサ利用した場合でも約5時間。
- フィレンツェから:普通列車乗り継ぎで約7時間以上。2等車で片道34,10ユーロ。特急フレッチャロッサ利用で4時間30分。ヴェネツィア・メストレで乗り換える必要あり。71,05ユーロ~。
- ローマから:インターシティ直通で約11時間40分。2等車で片道66,00ユーロ。特急フレッチャロッサ利用で6時間10分。106,05ユーロ~。
お車でお越しの場合
- ヴェネツィアから約2時間(158km)
- ミラノから約4時間30分(415km)
- フィレンツェから約4時間50分(405km)
- ローマから約7時間30分(674km)
まとめ
無料の美術館・博物館が多く、また、日程の都合ですべて回りきれなかったので残念です。トリエステ滞在後、大規模山火事の影響で鉄道が遮断され、次の街へ行くためのバスを急いで探したりと大変だったのはいい思い出です(笑)
ランチには、ブッフェのDA PEPIでゆで肉の盛り合わせ(Bollito isto)をいただきました。とても美味しく、またリピートしたいですね。1人前から気軽にお願いすることができますよ。
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