Ciao!パスクア休暇を利用してノルチャへ日帰りで行ってきました。
ノルチャとは?
ノルチャ(Norcia)はウンブリア州の南東部ペルージャ県に位置し、シビッリーニ山脈(Monti Sibillini)国立公園の麓、マルケ州との境に近い村です。小高い丘や山の中腹にある他のウンブリア州の各都市と違い、この村は雄大な山々に囲まれた渓谷の村です。『イタリアの最も美しい村クラブ(I borghi più belli d’Italia)』『スローシティ』に加盟。
古くはサビニ人の都市でヌルシア(Nursia)と呼ばれ、ローマ人に征服された後、重要な土地として発展しました。また、480年ベネディクト会の創始者である聖ベネディクト(ベネディクトゥス/Benedetto)がこの地で生まれました。
半日あれば十分堪能することが可能です。ただし、現在は地震の影響でほぼすべての観光スポットへの入場ができません。早い復興を願うばかりです。
中部イタリア地震
1979年と2016年8月・10月には、大きな地震に見舞われました。特に2016年10月30日に中部イタリアを襲ったマグニチュード6.5の大地震の影響は甚大で、現在も多くの主要建築物が復興作業中です。
村の中心部で震災に遭い現在も修復中の店舗は、村外のバス停近くの通りで営業中です。
みどころ
聖ベネディクト聖堂(Basilica di San Benedetto)
ノルチャの中心部であるメイン広場に建っており、街のシンボルです。聖ベネディクトと双子の妹である聖スコラスティカ(Scholastica)の生家の跡地に建つと伝えられています。
サンタ・マリア・アルジェンテア大聖堂(Cattedrale di Santa Maria Argentea)
ノルチャの大聖堂の起源は古く、元々はla Castellina要塞がある場所に建てられていました。しかし、1967年のla Castellina建設時に現在の場所に新しく移築されました。
ラ・カステッリーナ(la Castellina)
教皇ユリウス3世の意志により、1554年に設計され1967年に完成した要塞。内部は市の博物館。1979 年の地震の際に新しく再建されましたが、2016年の地震の影響で2022年現在新たに修復中です。
カステルッチョ平原(Piani di Castelluccio)
海抜1,350m に位置し、15km²に広がる天空の花畑として知られています。6月の終わりから7月中旬頃が一番の見ごろだそうです。山の斜面にイタリアの国土の形をした森もあり、写真映え間違いなし!
できれば週末を避け、週の真ん中に行くと良いでしょう。
そばにあるカステルッチョ ディ ノルチャ(Castelluccio di Norcia)は、ノルチャから車で40分ほど離れたところにある人口100人ほどの集落です。
2023年6月11日から土日祝日のみ、1日3往復ノルチャ-カステルッチョ間をバスが運行しています。
その他の日は、レンタカーやレンタルマウンテンバイクなどを手配する必要があります。
その他のアクティビティ
バスでノルチャに向かう途中にも素敵な集落が点在しています。川沿いではラフティングや、スポレートをスタートしてノルチャ方面へサイクリングやツーリングを楽しむ人が多いです。
現在は、ご自身のロードバイクとともに公共バスで移動できるBus&Biciという取り組みが行われており、サイクリストのみなさんにおすすめです。
また、冬にはウィンタースポーツが盛んです。
ノルチャの特産品
サラミやプロシュートなど豚肉加工品
ノルチャ産のサラミやプロシュートは世界的にも有名です。
「ノルチネリア(Norcineria)」とは豚肉の加工と販売のみを目的とした店舗を指しますが、ノルチャ(Norcia)の村の名前が由来です。
特にプロシュート(Prosciutto di Norcia)はIGP(Indicazione Geografica Protetta /地理表示保護)の認定を受けています。価格もお手頃価格のものが多く、ノルチャへわざわざ遠くから買いに来る人も多いですね。日本への肉製品の持ち込みは禁止されているため、イタリア滞在中のワインのお供に最適ですよ♪お昼に切りたてのサラミやプロシュートをお店でパニーノにしてもらってほおばる人も多かったです。
トリュフ(Tartufo)
黒トリュフも特産品です。
毎年2月末には黒トリュフまつりが開催され、大勢の人が訪れます。2023年は2月25日~3月5日開催。
レンズ豆(Lenticchie)
カステルッチョ ディ ノルチャの特産品でIGPに認定されています。
ノルチャへの行き方
公共交通機関を利用する場合
- スポレートから:スポレート(Spoleto)駅のすぐそば左手にあるバス停から郊外行きバス(Extra urbano)のE401番線(NORCIA行き)で約1時間。片道4,20ユーロ(FasciaF)
- できればスポレートで1泊し、そこから日帰りでノルチャへ行くことおすすめします。バスと電車の接続が悪く、途中で待ち時間が1時間~2時間ほど発生する場合があります。
- テルニから:テルニ鉄道駅から徒歩2分のバスターミナルから郊外行きバス(Extra urbano)のE433番線(CASCIA行き)で約1時間5分。SERRAVALLEでE401番線(NORCIA行き)に乗り換えて約10分。片道6,10ユーロ(FasciaL)
- バスターミナルのチケット売り場は日曜・祝日はお休みです。日曜・祝日は鉄道駅の売店でチケットを購入しましょう。
- 出発地点からのバスが遅延しても接続する後続のバスは待っていてくれますので心配はいりません。
- ローマから:ローマ・ティブルティーナ(Roma Tibrutina)駅からBusitalia社が運行する郊外行きバス(Extra urbano)のE433番線(CASCIA行き)で約2時間40分。SERRAVALLEでE401番線(NORCIA行き)に乗り換えて約10分。片道8ユーロ(FasciaQ)
- 2023年9月現在、ローマ行き最終バスは、平日及び11月~2月の日曜祝日はノルチャ発15:35、3月~10月の日曜祝日はノルチャ発16:35のE433番線です。途中SERRAVALLEで乗り換えあり。
- 出発地点からのバスが遅延しても接続する後続のバスは待っていてくれますので心配はいりません。
- ローマから出発する場合は、 ローマではなく、テルニに着いてからバスターミナルやテルニ駅構内でチケットを購入する必要がありそうです。詳しくは運転手さんに聞いてみてください。
アッシジからの例
【往路】
08:00 Matteotti広場からバスでアッシジ駅へ
08:28 アッシジ駅から電車(RV)でフォリーニョ(Foligno)へ
09:20 フォリーニョから特急Freccia biancaに乗り換え、スポレート駅へ(アッシジから1本前の7:20分発RVでスポレートへ行った場合、スポレートで2時間待機の後にバス)
09:38 スポレート駅着
10:00 バス出発
10:55 ノルチャ着
片道 電車13.05ユーロ+バス6.10ユーロ。合計19.15ユーロ
【復路】
18:20 バスでノルチャ出発
19:15 スポレート駅着
19:41 電車(RV)でスポレートからアッシジ駅へ
片道 電車4.70ユーロ+バス6.10ユーロ。合計10.80ユーロ
ローマ・テルニからの例
【往路】
07:30 バスでローマ・ティブルティーナ駅出発
09:05 テルニ着&出発
10:10 SERRAVALLE着
10:20 SERRAVALLE出発
10:30 ノルチャ着
【3~10月の復路】
16:35 バスでノルチャ出発
16:45 SERRAVALLE着
16:50 SERRAVALLE出発
18:05 テルニ着&出発
19:30 ローマ・ティブルティーナ駅着
車でお越しの場合
- アッシジから約1時間(80km)
- ペルージャから約1時間15分(97km)
- ローマから約2時間10分(171km)
- フィレンツェから約2時間45分(244km)
まとめ
今回はノルチャの村について解説しました。観光スポットや特産品にあふれた素晴らしい村ですが、まだまだ大地震から復興途中です。復興が完成したら改めて立ち寄りたいですね。また、村の中にはミシュランにも掲載されているレストランがあり、そのシェフの一人は日本人女性とのこと。円安の現在、贅沢はできないので今回は訪問しませんでしたが、次回はぜひ行ってみたいものです…
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