
Ciao!今回は、大都市を中心に公共交通機関のチケットレス化が進んでいるので調査してみました。
公共交通機関の切符のチケットレス化
以前よりウェブやアプリで切符を購入することはできていましたが、最近、イタリアの大都市の民営公共交通機関を中心に、バスやトラム内・地下鉄の改札でクレジットカードを専用の機械に直接タッチして乗車できるようになってきました。切符購入列に並ぶ必要がないこと、タバッキなどを探す必要がないこと、また、紙を使用しないサステナビリティの観点から各地で導入が進んでいます。また、バスの切符にもQRコードがついているものが増えており、乗車時にタッチしてチェックインする必要があります。
クレジットカードタッチ時の購入手数料は必要なく、切符売り場やタバッキで購入した時と同じ料金で計算されます。運転手さんから現金で購入した場合は割高料金が設定されていることがよくあるので、同じバス内購入でも通常料金が適用されるのは助かりますね。SMS経由でも切符を購入できるところもあるようですが、その場合は契約した電話料金との合算で、電話会社に対しての手数料がかかるようです。
その他、1日券などの設定がある場合、その金額に達するとそれ以上の請求はされないなど、紙の切符と同じ料金制度で設定されている場合が多いです。
利用方法

市内バス・地下鉄・トラム・トロリーバスなどの短距離路線(Linea urbana)
90分間有効で1,70ユーロなどの時間制定額料金の場合は、乗車時にタッチしましょう。乗車時に既定の定額料金が決済されます。
なお、ローマの地下鉄(ATAC社運行)は、1回乗車(改札を通過)するごとに課金されます。ミラノやナポリなどでは、改札を入る時(TAP-IN)と出る時(TAP-OUT)にタッチが必要です。
検札が回ってきた場合は、乗車時にタッチしたクレジットカードを提示しましょう。
郊外行きの中長距離路線(Linea extra urbana)
距離によって料金が変わる場合は、乗車時&降車時に同じカードでタッチします。料金は自動で計算されます。終点で降りる場合でも、降車時にタッチは必要です。
デビットカードで請求金額の動きを見ていると、利用時に一部と翌日以降に残り分と分けて決済されている場合もあります。なお、降車時にタッチし忘れた場合は、乗車地から終点までの料金が請求されるようです。終点で降りた場合は特に問題がないのですが、途中で降りたときには損をしてしまうことがあるので注意しましょう。
なお、カードをタッチしての公共交通機関の利用状況を確認したい場合は、各社のポータルサイトに利用するカードを登録する必要があります。
注意点
カード単位で利用者を識別しています。同じカードを使うようにしましょう。1日の途中で使用カードを変更すると、利用者が同じなのかわからず、1から決済が始まります。時間制の区間を利用&乗り換えがある場合、最初の利用時から有効時間内は追加での料金は決済されません。また、1日券の設定がある場合は、同じカードを使い続けている限り、1日乗車券と同額以上の料金の請求はありません。
複数人で1枚のカードを利用したい時は、運転手さんへ聞いてみてください。運転手さん側で利用人数を変更できる場合もあります。
ゆっくり、しっかりとタッチするようにしましょう。素早くタッチしすぎたなど、チェックインが無効だった場合、検札時に無賃乗車として高額罰金を支払うことになる恐れがあります。
機械の故障等により、チェックインできない場合もあります。念のためバス運賃分の小銭くらいは常に用意しておくと安心です。
利用できるカード

コンタクトレスのマークがあり、コンタクトレス決済(タッチ決済)が有効なクレジットカード・デビットカード・スマートフォン・スマートウォッチなど。
利用できるカードブランドは交通機関の運行会社によって違います。主に、Mastercard / Visa / American Express / Maestro / VPay / Apple Pay / Samsung Payなどが使えるようです。
一部ではVisa発行のPostepayは使えないなどの制限がある場合もありますが、MastercardやVisaはほとんどの場合で利用できるようです。
各地の導入状況
詳しい利用方法や使えるカードブランドの種類については、各地の公共交通機関を運営する会社のHPをご覧ください。
ローマ(Tap & Go®)

紙の切符を買うことなく、手持ちのクレジットカードをタッチして乗車することができるTap&goが導入されています。
地下鉄(メトロ)の改札の場合は、上部のクレジットカードのマークがある機械にタッチすると改札が開きますよ。
※Metrebus Cardなどのスマートカードのタッチ用や紙の切符を挿入する場所など、いろいろあるので注意しましょう。
バスの場合は、乗車時1回のタッチで大丈夫です。
- 対象路線:地下鉄のA線・B/B1線・C線、バス(ATAC社)、鉄道のRoma-Lido線・Roma-Viterbo線・Termini-Centocelle線(青色の郊外行バスCotral社は未導入)
- 利用できるカードブランド:Mastercard・Visa・American Express・JCB・UnionPay・Maestro・Vpay
ミラノ
改札を入る時/乗車時(TAP-IN)と出る時/降車時(TAP-OUT)にタッチが必要。
- 対象路線:ミラノ市内~Mi3ゾーンまで
- 利用できるカードブランド:Mastercard・Visa・American Express・Maestro・VPay(Apple Pay・Samsung PayなどもOK)
フィレンツェ(tip tap)

市内バスやトラムは乗車時1回のタッチでOKですが、郊外行のバスなど料金体系が混ざる場合は降車時にもタッチが必要です。
- 対象路線:市内トラム・バス(シエナ行きなどは未導入)
- 利用できるカードブランド:Mastercard・Visa・American Express(ApplePay・Google Wallet・SamsungPayもOK)
ヴェネツィア(EMV)
改札を入る時/乗車時(TAP-IN)と出る時/降車時(TAP-OUT)にタッチが必要。(水上バスとPeople Moverは乗車時のみでOK)
5人までの同時支払いが可能(1分以内に同一カードで人数分タッチする必要あり)
- 対象路線:市内バスのMestre線・Lido線・Pellestrina線、郊外行バス、水上バス、People Mover
- 利用できるカードブランド:Mastercard・Visa・Visa pay・Maestro・American Express
ナポリ(Tap & Go®)


改札を入る時(TAP-IN)と出る時(TAP-OUT)にタッチが必要。
TAP-OUTの機器は改札外の壁に設置されている場合もあります。
- 対象路線:地下鉄1号線・6号線(2号線は未導入)、ケーブルカー、Monte Echiaのエレベーター、空港バスのlinea Alibus、鉄道のCircumvesuviana鉄道、 Cumana線, Circumflerea線、Aversa-Piscinola線
- 利用できるカードブランド:Mastercard・Visa・American Express・Maestro・VPay(Visa発行のPostePayは不可)
その他の都市
ヴァッレ・ダオスタ州 / Arriva
https://aosta.arriva.it/en/contactless-card-payment/
ジェノヴァ / AMT
https://www.amt.genova.it/amt/rete-di-vendita/acquista-tramite-contactless/
パドヴァ / Busitalia Veneto
https://www.fsbusitalia.it/content/fsbusitalia/it/veneto/contactless.html
ヴェローナ / ATV
https://www.atv.verona.it/tickets/bipevai
フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州 / TPL FVG
https://contactlesstplfvg.it/
ボローニャ・フェッラーラ / TPER
https://www.tper.it/go
ラヴェンナ・リミニ / Start Romagna
https://www.startromagna.it/en/tickets/startap-emv-system/
モデナ・レッジョエミリア・ピアチェンツァ / SETA
https://www.setaweb.it/mo/emv
パルマ / TPE
https://www.tep.pr.it/en/tickets-and-fares/pay-onboard-by-credit-card/
鉄道:Trenitalia社
https://www.trenitalia.com/en/information/tap-and-tap.html
まとめ
今回は、公共交通機関のチケットレスについて解説しました。クレジットカードひとつで公共交通機関を利用することができ、購入列に並ぶ必要がないことやサステナビリティの観点からイタリア各地において導入が進んでいます。中部以南で主要なBusitalia社や鉄道のTrenitalia社のような元国営企業では、残念ながらまだ導入されていません。チケット購入にタバッキを探す手間や運転手さんから割増料金で購入することを考えると、すべての公共交通機関内でのクレジットカード決済の導入が待ち遠しいですね。





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