Ciao!日本の紙ベースのワクチンパスポートでも大丈夫そうでしたが、A4サイズで持ち歩くのが面倒だったのでイタリアでEUグリーンパスポート(Certificazione Verde COVID-19)を申請しました。
イタリアでワクチン接種した方の取得方法はこちらで解説しています。
COVID-19グリーン証明書(通称:グリーンパスポート)とは
以下のいずれかの条件で発行されます。
1)ワクチン接種(ワクチン接種初回サイクル完了の日付から180日(6ヶ月)有効)
※2022年2月1日より有効期限が9ヶ月→6ヶ月に短縮
※2022年2月5日より3回目のブースター接種後は有効期限はなし(無制限)
2)分子検査・抗原迅速検査を実施し結果が陰性であったことを証明(薬局などで実施可能/48時間有効)
3)Covid-19感染から治癒証明(日本では発行していないっぽい/再び陽性にならない限り6ヶ月間有効)
※2022年2月5日より、2回接種済み後に感染&治癒した場合も有効期限はなし(無制限)
申請費は無料。
申請するとSMSやメールで登録コードが送られてくるのでそれを使いアプリで表示させるか、専用サイトからダウンロード&紙に印刷して持ち歩きます。
薬局でも印刷してもらえるようですよ。
日本へ一時帰国する際に海外渡航用でPCR検査を受けましたが、その時には登録コードは送られてきませんでした。医療機関、薬局でグリーンパス用にPCR検査結果を登録してもらわないと発行されないのかもしれません。
Super Green Pass(スーパーグリーンパス)とは?
2021年12月6日~2022年3月31日の間はSuper Green Pass制度が有効となります。これは従来のグリーンパスの強化版で、ワクチン接種またはCovid-19感染から治癒した人が対象となります。
これらのグリーンパスをすでに持っている人は、スーパーグリーンパスのために新しく証明書をダウンロードする必要はありません。グリーンパスの確認を行うスタッフがアプリ「VerificaC19」を通じて、その有効性を確認します。
分子検査・抗原迅速検査(tampone)の陰性結果のみによるグリーンパス・ベーシック(Green Pass base)は、Super Green Pass期間中も有効です。仕事や公共交通機関を使用するためにはベーシックで問題ありません。
どんな時に必要?
・レストランなどでの屋内飲食(屋外飲食では必要なし)
・美術館、博物館、イベントなどへの入場
・プール、ジムなどの利用
・飛行機、長距離バス、インターシティやフレッチャなどの長距離列車の利用
・大学での対面授業
・レッドゾーン、イエローゾーンへの移動
など
日本のワクチンパスポート(海外渡航用の新型コロナワクチン接種証明書)は使える?
イタリアの現行の法律(2021年7月29日保健省命令第4条第3項b))では、紙の日本のワクチンパスポートもグリーンパスポートと同等のものとされています。
b) (イタリア入国のための)公共交通機関に乗る際、運行者及びコントロールを担う者に対し、COVID-19グリーン証明書のいずれか一つ、あるいは、欧州医薬品庁(European Medicines Agency – EMA)が有効性を確認した新型コロナウイルスワクチンを接種したこと、(新型コロナウイルス感染症から)治癒したこと、又は、イタリア入国前48時間以内に分子検査(大使館注:PCR検査)又は抗原検査を実施し結果が陰性であったことに伴って(大使館注:各国の)地元保健当局が発行した証明書を提示すること。これらの証明書は、2021年4月22日緊急政令第52号第9条2項a), b), c)及びEU規則2021/953及び2021/954の証明書と同等のものと認められる。本条で述べる証明書はデジタル又は紙のフォーマットで提示される。
在イタリア日本国大使館 2021年7月29日保健省命令(抄訳)より引用
https://www.it.emb-japan.go.jp/itpr_ja/covid_19_20210729OMS.html
SNS上の話ですが、日本大使館に問い合わせた方によると、大使館としても「日本の地方自治体から発行される海外渡航用のワクチン接種証明書はイタリア国内で利用されるグリーン証明書としても有効であるとされる」との認識だそうです。
実際、アッシジ駅の近くのレストランでは日本のワクチンパスポートで屋内飲食することができました。
しかし、チェックする人が日本の証明書はグリーンパスポートと同等のものとされていることを認識しているかどうかで対応は違ってきそうな感じでした。実際にお店の人は「同等だと読んだよ」と言っていました。
観光地など外国人に慣れている店舗ではきちんと認識されていそうですが、そうでない店舗では入店を断られることもあるかもしれません。
EUグリーンパスを申請できる状態の方は、QRコードつきのグリーンパスを取得しておいた方がトラブルがなさそうです。
グリーンパスポート申請方法
インターネットで「vaccinato all’estero 居住している自治体の名前」で検索。(情報が出てこなければ、検索ワードにASLやGreen pass、Certificazioneなどを追加してみてください)
各自治体のワクチンをイタリア国外で接種した人向けグリーンパス登録方法がでてきます。
メールのやり取りのみで完了する場合や、メールや電話でアポを取りASL(保健所)の窓口で登録する場合など居住地を管轄するASLによって方法は違います。
アッシジの場合、地元のUSL(ウンブリア州の保健所)にて受付時間内(12:00~13:30)に手続きします。
担当者に必要書類を添付してメールでいつ窓口へ行っていいか聞いたところ、あっさりメールで申請完了してしまいました(笑)
必要書類
・日本の海外渡航用の新型コロナワクチン接種証明書(ワクチンパスポート)
接種間隔はイタリア規定の21日より早い19日間隔でしたが、グリーンパスは問題なく発行されました。
・身分証明書(パスポート)
・Tessera sanitaria/Codice fiscale(イタリアの健康保険証または個人納税者番号)
グリーンパスポートのダウンロード
ASLでの登録が完了すれば、すぐにMinistero della Salute(保健省)からil codice AUTHCODEがメールまたはSMSで送られてきます。
そのAUTHCODEを使いグリーンパスポート専用サイトより、ダウンロードします。
https://www.dgc.gov.it/spa/public/home
・Tipologia utente
→Utente senza tessera sanitaria o vaccinato all’estero(保険証なしor海外で接種した人)
・Tipologia documento fornito all’atto del tampone o della certificazione di guarigione o fornito al momento della registrazione della vaccinazione effettuata all’estero:
→Passaporto(パスポート)
・Numero documento fornito all’atto del tampone o della certificazione di guarigione o fornito al momento della registrazione della vaccinazione effettuata all’estero:
→パスポートナンバーを入力
・Tipo codice:
→AUTHCODE
・Codice identificativo:
→il codice AUTHCODEを入力
・Lingua della certificazione:
→発行される証明書の言語を選択
・Italiano-Inglese(イタリア語-英語)
・Italiano-Inglese-Tedesco(イタリア語-英語-ドイツ語)
・Italiano-Inglese-Francese(イタリア語-英語-フランス語)
・Ripulisci campi(入力したデータを全削除する)
・Recupera certificazione(証明書を発行)を押して次のページへ
すべて入力するとグリーンパスがPDFでダウンロードできますので、紙に印刷して持ち歩きます。また、QRコードのみもダウンロードできるので、こちらはスマホに入れておくと便利です。基本的にスマホのQRコード表示でグリーンパスを提示しています。印刷した分はスマホの充電切れの時用に持ち歩いています。
・Scarica certificazione(証明書をダウンロード)
・Scarica QRcode(QRコードをダウンロード)
アプリで表示できる?
残念ながら、Tessera sanitariaの番号を入れてもApp Immuniではグリーンパスポートは表示されませんでした。
海外で接種した人はパスポート番号や税務番号に紐づけられているようです。
PDFでスマホ内に保存か紙に印刷して持ち歩くことになります。
ファイザー(Pfizer)を接種した方への注意【11月8日追記】
10月中旬頃にFacebookの掲示板で話題になったのですが、イタリア保険省が認証しているワクチンのリスト(2021年9月23日付)に日本で接種したファイザー (Pfizer)が含まれていないことが発覚しました。記載ミスだと思うのですが、11月8日現在もリストは更新されていないようです。ちなみに、日本で接種したモデルナ(Moderna)、アストラゼネカ(AstraZeneca)はリストに含まれています。
これにより、メールでのグリーンパス発行を断られている人がいます。もしもメールで連絡して返信がない場合は、直接滞在先のASLへ行ってみてください。リストにないので手続きが自動的ではないけれど、ASLの窓口ではグリーンパスを発行してもらえたそうです。
イタリア保険省のグリーンパスポートに変更可能な認証されたワクチン一覧(2021年9月23日付)
Circolare del Ministero della Salute del 23 settembre 2021-pdf
観光・旅行者などイタリアで短期滞在する場合【2月7日追記】
引き続き、日本のワクチンパスポートは有効ですが、
・2回接種後、6ヶ月経過(3回目未接種)した場合
・イタリアでは未認可のワクチンを接種した場合
追加で「48時間以内の簡易検査or72時間以内のPCR検査の陰性証明」を提示することにより、スーパーグリーンパスが必要な対人サービスなどへのアクセスが可能となります。
※2回接種後、感染&治癒した場合は追加の陰性証明は不要とのことですが、おそらく治癒証明が必要だと思います。
(日本で発行されていますか?)
まとめ
日本のワクチンパスポート(ワクチン接種済み証明書)を使用してEUのグリーンパスポートを取得しました。
Codice fiscaleを取得していれば、ASLでデータを登録してもらえそうなので一度問い合わせてみるとよいと思います。
グリーンパスの言語も選ぶことができるので、旅行の際には便利ですね!
日本のワクチンパスポートは紛失すると大変そうですが、グリーンパスはいつでも印刷することができるので気軽です。また、ワクチンパスポートは折りたたんでよいものか迷っていたのでこれでA4サイズを持ち歩く必要がなくなりました(笑)
コメント
コメント一覧 (4件)
こんにちは。コメントありがとうございます!
>私は2021年9月に日本で2回目のワクチンを接種しているため、これをもってグリーンパス=スーパーグリーンパスを取得している、との認識でよろしいでしょうか?
→2回の接種の場合は180日(6ヶ月)間の有効期限となりますが、日本のワクチン接種証明書(ワクチンパスポート)をお持ちの場合、法律上ではEUのスーパーグリーンパスと同等の効力があるとされていますのでスーパーグリーンパス所持とみなされます。
しかし実際には、専用QRコードがないためグリーンパスをチェックする端末で有効性を確認できないとの理由から入場を拒否されたという話も聞きます。これは学校や職場などで多い話です。観光地など観光客や短期滞在者向けの場所ではおそらく日本のワクチンパスポート提示で大丈夫だと思います。
長期滞在など必要な場合は、イタリアの保健所(ASL)で申請してEUの正式な「スーパーグリーンパス」を申請して取得することをおすすめします。また、Super Green Pass制度は期間を延長する場合もあります。
>3月からイタリアに行く予定ですが、期間中に6か月の有効期限が切れる場合、イタリアでワクチン接種することで、有効期限を延長可能と理解であっておりますでしょうか?
→イタリアで追加接種した場合、3回接種済用のEUグリーンパスが新たに発行され有効期限は無期限となります。2回目から180日を過ぎると1回目からやり直しとなりますので、お気を付けください。
ワクチン接種には日本のワクチンパスポート原本とイタリアのCodice fiscale(イタリアの納税者番号)を所持している必要があります。 場合によっては追加でイタリアの国民健康保険へ加入する必要がありますが、これは州によって違います。国保加入していない&予約が取れない場合でも、3回目に限り薬局で接種できるという話もあります。
明日11日より屋外でのマスク義務がなくなるように、ルールも毎日変更がある状態です。えいさんがお越しになる3月にはどうなっているかわかりません…外務省の「たびレジ」に登録するなど最新の情報をチェックしておくことをおすすめします。在イタリア日本国大使館からお知らせメールが届きますので便利です。
ご参考になれば幸いです。
貴重な情報ありがとうございます。下記記載について詳しく教えていただけないでしょうか。
「2021年12月6日~2022年3月31日の間はSuper Green Pass制度が有効となります。これは従来のグリーンパスの強化版で、ワクチン接種またはCovid-19感染から治癒した人が対象となります。
これらのグリーンパスをすでに持っている人は、スーパーグリーンパスのために新しく証明書をダウンロードする必要はありません。」
私は2021年9月に日本で2回目のワクチンを接種しているため、これをもってグリーンパス=スーパーグリーンパスを取得している、との認識でよろしいでしょうか?
また別の記事で、「イタリアで、イタリア在住ではない日本人がワクチンを接種することは可能」と理解しました。3月からイタリアに行く予定ですが、期間中に6か月の有効期限が切れる場合、イタリアでワクチン接種することで、有効期限を延長可能と理解であっておりますでしょうか?
こんにちは。コメントありがとうございます!ちょうど記事を更新しようとしておりました。
>「接種サイクル」とは2回目接種までのことを指していますでしょうか、それとも3回目でしょうか?
→執筆の時点では2回目3回目の区別なく、有効期限が6ヶ月でした。(2回目接種後4~6ヶ月以内にブースター接種しなければ無効、3回目接種後6ヶ月経過しても無効)
本日2月7日時点での情報ですが、先日、緊急政令が施行されまして、
・3回目のブースター接種済→有効期限が無期限のグリーンパス
・2回目(初回サイクル)まで接種した後の感染から治癒→無期限のグリーンパス(3回目接種の必要なし)
・2回目まで(未感染&3回目未接種)→6ヶ月の有効期限
海外からの入国者に関しては、
・2回目まで接種した(J&Jは1回)後、6ヶ月経過した場合(3回目未接種)
・イタリアで未認可のワクチンを接種した場合
追加で「48時間以内の薬局などでの簡易検査or72時間以内のPCR検査の陰性証明」を提示することでスーパーグリーンパスが必要な場所へのアクセスが認められるとのことです。
※2回目まで接種した後の感染から治癒した場合は陰性証明なしでOKですが、日本だと治癒証明を発行しているのかどうかが問題ですね…
日本で3回接種した方については特段の記載はありませんが、スーパーグリーンパスと同じ効力になると思います。
また、今のところマスクもFFP2クラスが求められておりますのでご参考にしてください。
情報源は2月7日に届いた在イタリア日本国大使館からのメールです。
こんにちは。大変参考になる記事をありがとうございます。
有効期間が9ヶ月から6ヶ月に短縮されたとのことなのですが、「接種サイクル」とは2回目接種までのことを指していますでしょうか、それとも3回目でしょうか?
渡航を予定していたのですが、ツイッターなどで、今後イタリア入国には3回目接種が必須となる、といった情報も目に入りました。
わかる範囲内でお教えいただければ幸いです。