【音楽留学】声楽から楽器まで幅広く!イタリア留学への道

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Ciao!今回は、2021年からミラノに音楽(声楽)留学している友人の体験談です。実際の入学試験や音楽院ビザについてはこちらの記事をご覧ください。

事前選考の有無や出願方法、必要書類は毎年変更があります。また、志望校によっても違いがあります
志望校の留学生オフィスへ直接問い合わせるなど、最新の情報をご自身で必ず確認してください。当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねます。

目次
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音楽留学について

音楽系の学校の種類としては、以下の3種類があります。

  • 国立音楽院(Conservatorio/コンセルヴァトーリオ)
  • 音楽学校(Istituto Superiore di Studi Musicali)
  • 音楽系専門学校

詳しい学校のリストはイタリア教育大学研究省のHPにあります。

その他、留学エージェントによっては、語学留学+音楽専門学校の組み合わせプランもあるようです。

国立音楽院は日本の音楽大学に相当し、その他の一般大学と同じく

  • 第1レベル(Corso di Diploma Primo Livello)
    • 3年間の学士課程
    • 高校卒業資格で受験可能
  • 第2レベル(Corso di Diploma di Secondo Livello)
    • 2年間の修士課程
    • 学士号取得で受験可能

の2レベルに分けることができます。

2023年現在、イタリアの国立音楽院に年齢制限はありません

Study in Italy音楽院留学
https://studyinitaly.jp/schools/music-conservatories/

また、第1レベルの下にプレアカデミココースCorso Pre-Accademico)が開講されている学校もあります。大学や音楽院・美術院への進学準備コースという位置づけで、高等教育ではありません。

Study in Italy大学準備コースについて
https://studyinitaly.jp/schools/universities/foundation-course/

専門分野に関しては、オペラやコーラスに代表される声楽・ヴァイオリンやピアノなどの楽器・指揮や作曲のようなクラシック系からジャズや電子音楽まで幅広い分野で開講されています。

プレアカデミココースとは?

楽譜

友人は、音楽院用のビザで『Corso pre-accademico Canto lirico』に通っています。2021年度から留学しています。

国立音楽院への正規留学にくらべると見過ごされがちですが、イタリア語や実技に不安がある場合には、進学準備コースとして、選択肢の一つとしてアリではないでしょうか?

プレアカデミココースに決めた理由

友人は、日本で音楽大学を卒業していますし、はじめは国立音楽院の大学院(Bienni/第2レベル)を受験予定でした。オンラインで国立音楽院のマエストラとレッスンをすることができるように紹介してもらい、そのマエストラと相談して確実に希望の年から留学できるように学校やコースを決めました。また、イタリア語のレベルに不安があったこともあり、直前で音楽院からプレアカデミココースへの変更しました。今年あらためて、国立音楽大学院へ挑戦するつもりです。

友人が通っている『Corso pre-accademico』は2年制です。最終試験に合格したら、そのまま同じ学校の大学コースに入学する資格がもらえるそうです。

授業について

すべてイタリア語での授業です。

現在受講しているのは、

  • 音楽史1時間半(週1オンライン)
  • ソルフェージュが1年目は1時間半、2年目は2時間(対面授業)

個人レッスンに関しては、

  • 専攻の声楽は1時間
  • 副科のピアノは30分

まだまだ学ぶことが多く、いつも新鮮な気持ちで練習に励んでいます。

練習環境について

家でも練習はできるのですがあまり集中出来ないので、可能な限り学校の練習室を予約して借りています。料金は無料です。ただし、1日2時間まで。月曜から土曜まで借りることが可能ですが、1週間で6時間までという制約があります。

声楽とピアノの練習で合わせて1日2時間までしか使えないというのでは全然足りません。1日に2時間ずつ借りて練習してしまうと1週間に3日しか練習ができないことになりますし、日曜や祝日、バカンスシーズンは借りることができないなどのデメリットもあります。なので、家など他で練習できる環境を確保することも大切です。また、練習室のピアノの種類がグランドピアノの時とアップライトの時があったりします。

学校の他、近くの有料の音楽スタジオを借りて練習する場合もあります。

イタリア語対策は?

イタリア語学習イメージ

授業は全てイタリア語で行われますので、イタリア語が問題なく理解できないとプレアカデミコでも厳しいです。実技以上に教授の指示が理解できるイタリア語が必要です。事前にしっかりとイタリア語を勉強しておくことをおすすめします。B2レベルを目標にしましょう。友人は現在でも週1で語学学校にも通っています。

友人の留学開始時点でのイタリア語のレベルは、A1以上A2未満という感じでした。大学時代にイタリア語の授業があったり、その後イタリア文化会館に通ってみたり、個人レッスンみたいなものを見つけて受講したりしていました。留学一年前には、オンラインでシエナ外国人大学のオンラインコースでも準備しました。

本気でイタリア語を勉強しようと思ってから、現地イタリアとのオンライン授業を受講し始めました。しかし、文法の現在形のみが理解できる状態でいきなり切り替えてしまったのは、いささか無謀だったかなと思います。

イタリア語のレベルがある程度高いか英語は完璧にできるというレベルでないと、イタリア語のみでの授業は文法の理解が浅くなってしまいます。よく分からないままレッスンを受けても負荷がかかるばかりで遠回りになると感じました。

以前、現地で3ヶ月くらい語学学校に通えば話せる様になるというアドバイスをよく聞いていましたが、基礎が無い人はほぼ絶望的です。イタリアの語学学校はクラスで優秀な人にスポットを当てながら授業が進んでいきます。EUや英語圏の人は母国語で先生とコミュニケーションを取ることが可能ですが、残念ながら、日本語を理解できる人は非常に少ないです。文法はもちろん、少しイタリア語でコミュニケーションがとれるようになったタイミングで留学をされることをおすすめします。

また、語学学校と音楽学校、両方の学校から宿題も出るので大変です。語学の個人レッスンという手もありますが、結構割高です。友人はたまたま日本語が堪能なイタリア人の先生と出会えたのでラッキーでしたが、それでも思った以上にイタリア語習得に時間がかかっているそうです。

学校外で活動するにしても、きちんと自分のしたいことや活動の条件を確認するためにも高い語学力は必須です。NOと言えることも大切ですよ(笑)

家について

初めはホテルで3週間の宿泊予定で渡航しました。ビザ取得のためには、1ヶ月以上の宿泊契約が推奨されていますが、たまたま電話先の在日イタリア大使館の方が3週間でOKしてくださったのはかなりラッキーでした(笑)
また、家を探しているとFacebookに投稿したことで、以前留学していた友人から連絡があり、現在の大家さんを紹介してもらえました。

たまたま音出し可の物件を紹介してもらえましたが、音出し可の物件はミラノではとても少ないそうです。「音出し可能」を家探しの条件に入れるのは、特に最初の内は難しいのではないでしょうか。

その他、大家さんがOK出していても近隣住民から苦情がでて、結局家で練習ができないというケースもあります。ルームシェア相手が日本へ一時帰国していた最初は自由に部屋を使用できていたのに、シェア相手が戻ってきた途端に少しの時間も練習しないでと言われてビックリしたという話を聞きました。

家で練習する際に気をつけていること

ミラノ市の条例により、音出し練習は夜の22時までOKですが、あまり遅い時間は練習しないように配慮しています。思いっきり練習したい場合には学校やスタジオを借りるようにしています。

これは、同じアパートの住民の層にもよるでしょう。住民が学生ばかりだと夜まで騒がしいこともありお互い様なのですが、年配の方や家で仕事をされる方だと、音出し練習自体に嫌な顔をされる場合もあります。

現地で声楽の先生を探すことは可能?

知り合いから先生を紹介してもらって個人レッスンをしてもらうか、マスタークラスに通ってみる、または短期で語学留学しつつ、先に現地で自分に合う声楽の先生を見つけてから、留学する学校を決めることをおすすめします。

自分の能力を高めてくれる先生を見つける力を養うことも大切です。失敗しないためにも、できれば2~3ヶ月、師事してみたい先生のレッスンを受けてみて決めると良いでしょう。

とにかく現地入りすればなんとかなるという考えはあまりおすすめできません。環境の確認なども含めて、一度現地へ行ってみましょう。滞在許可証の種類によっては、滞在都市の変更すらもままならないのが現状です。例えば、ミラノで勉強していたけど、他の州に切り替えようかなというような変更も滞在許可証更新の際に問題になる場合があると聞きました。

一方、滞在許可証を取得してしまえば、2年目以降は受験校数に制限はなく、学校を切り替えることも可能という話もあります。

留学中の無理な練習のために将来に不安が残る結果になった人も知っています。くれぐれも、師事する先生は慎重に選びましょう。

まとめ

今回は、友人にお願いしてお話を聞かせてもらいました。こういった留学方法もあると、年齢を理由に音楽留学をあきらめる必要はないことを伝えたいという思いから寄稿してもらうことになりました。悩んでいる方への参考になれば幸いです。
また、協力してくれた友人へ。貴重なインタビューありがとうございました!

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