Ciao! Merry Christmas!ハロウィンが終わった11月頃から少しずつ、Natale(ナターレ/クリスマス)の準備が始まっていましたが、12月に入り本格的に始まりました。イタリア各地の様子はこちらの別記事にて特集します。
イタリアのクリスマス(Natale/ナターレ)って?
イタリア語でクリスマスは「Natale(ナターレ)」と言います。イタリアでは1年で一番大切な日といっても過言ではないでしょう。当日が近づくにつれて人々は準備に大忙しで街中がそわそわ。12月に入るとプレゼントの買い物で街は人々でいっぱいです。逆に12月25日の当日は厳かにひっそり過ごします。
イタリアはキリスト教徒が多いということもあり、国民の祝日にもキリスト教関連が多く取り入れられています。
例えば、
・1月6日の公現祭(Epifania/エピファニア)
・毎年変動する3~4月頃の復活祭(Pasqua/パスクワ)
・8月15日の聖母被昇天の日(Ferragosto/フェラゴスト)
・11月1日の諸聖人の日(Tutti i Santi/トゥッティ・イ・サンティまたは Ognissanti/オンニッサンティ)
・12月8日の無原罪の御宿り(聖母受胎)の日(Immacolata Concezione/インマコラータ・コンチェツィオーネ)
・12月25日のクリスマス(Natale/ナターレ)
・12月26日の聖ステファノの日 (Santo Stefano/サント・ステファノ)
これらに、都市によっては守護聖人の日が加わります。(アッシジは11月4日聖フランチェスコの日)
クリスマスシーズンは12月8日~1月6日あたりまで続き、そのあとカーニバルシーズンが始まります。
各街の主要な広場ではクリスマスマーケットやクリスマス関連のイベントが開催され、夕暮れからはイルミネーションとクリスマスミュージックで華やかに彩られます。主要な都市ではクリスマスランドでは観覧車も登場し、いつもと違ったパノラマを楽しむことができるので大人気です。
なお、クリスマスマーケットを含め各種イベントは週末のみの場合もあるので、事前にスケジュールは各都市のHPなどでご確認してください。大体11月末~1月上旬の毎週末、追加で12月8日を含む週は毎日開催など都市によっても違います。
多くの家庭では、クリスマスであるナターレは家族や親戚と過ごし、新年は派手に友人と過ごすことが多いです。日本の文化とは逆ですね。Natale当日は家族や親戚と過ごすので、その前に友人宅にお呼ばれしたり、招待したり、プレゼント交換したりします。出費が痛いシーズンです…
観光の場合、24~26日にかけては店舗だけでなく公共交通機関の時間も変更になる場合がありますので、事前によく確認することをおすすめします。例えば、ローマのメトロは2022年12月25日に関して8:30~13:00、16:30~21:00のみ運行。23:30~通常ダイヤになるとアナウンスされています。
プレゼーペ(Presepe)とは?
Presepio(プレゼーピオ)とも言います。これはイエス・キリスト降誕の場面を描いた模型展示で教会や街角、ショッピングウィンドウなどでよく見かけます。大きさも大小あり、登場人物はイエスの母マリア、その夫のヨセフ、イエス、天使、羊飼い、東方三博士、牛やロバが基本形です。その他さまざまな職業や人々の生活を描くこともあります。しかも川が流れていたり、人々が動いていたりと演出が凝っています。また、実際の人が演じることも…!
イエスは誕生に合わせて、25日に生まれたばかりの赤ちゃんの姿で設置されます。ですので、24日までマリアとヨセフに間にある飼い葉桶は空っぽです。たまにフライングで始めから誕生していたりしますが(笑)東方三博士は1月6日の公現祭近くで設置されたり、初めは遠くにいたのに日が経つにつれて徐々に近づいてくるように演出されたりします。
この時期はプレゼーペのコンテストも多く行われていますが、それぞれに個性があって、ミニチュア好きとしてはいつも注目してしまいます。個人的にはVolterraで見た作品が今のところ一番好きです。
また、プレゼーペを扱うお店もあり、気軽に自分の作品を作ることができます。小さなお手軽サイズのものから、ライトがついたり、水が流れたりと可動式の大きな本格的なものまであります。ローマのナヴォーナ広場のクリスマスマーケットのほか、常設店としては、ナポリの通称プレゼーペ通り(Via San Gregorio Armeno)が有名ですね。
クリスマスケーキは食べるの?
イタリアではクリスマスケーキではなく、ミラノ伝統のパネットーネ(Panettone) やヴェローナ伝統のパンドーロ(Pandoro)を食べます。パネットーネはドライフルーツが入った発酵菓子パンでもっちりとした食感。パンドーロは粉砂糖をまぶして食べる軽い食感の卵たっぷりスポンジケーキ。
どちらもスーパーマーケットで11月頃から山積みで売り出され始めます。もちろん、パスティッチェリア(Pasticceria)のような専門店で美味しいものを購入したいところですが、予算の都合がある場合はスーパーで1.5ユーロくらいから販売されています。平均価格は3~5ユーロでしょうか。有名店のものになると25ユーロ以上することもあります。
ただし、どちらも約1kgで販売されていますので、少人数で味見だけしたいという方は要注意です。
クリスマスシーズンの訪問の際の手土産としてなのか、大量に購入している方をよく見かけます。近年は100gほどの一人用の小さなタイプも販売されるようになったので、気になる方は探してみてください。今年は大型スーパー(COOPやCONAD)、フライングタイガーで一人用のパネットーネとパンドーロをみつけました。
以前ホームステイ先でマンマが通常サイズのパネットーネを買ってくれたのはうれしいのですが、家族は誰も食べずにひとり1週間の朝食がパネットーネだった思い出があります(笑)さすがに飽きました…
みなさんはどちらがお好みですか?
クリスマスマーケット(Mercato di Natale)
12月8日頃から25日あたりまで、各地でクリスマスマーケット(Mercato di Natale/メルカート ディ ナターレ)が開催されます。期間中は毎日開催される場合が多いのですが、祝日と週末のみ開催の場合もあります。中部イタリアでは、フィレンツェのサンタクローチェ広場で行われるヨーロッパ各地の厳選されたクリスマス関連品が並ぶクリスマスマーケットが有名ですね。ヨーロッパ各地の伝統料理店もあるので、食べ歩きにもオススメです。その他、アレッツォのグランデ広場のクリスマスマーケットなどドイツ式も多いのですが、手工芸品や地元の郷土品に特化したマーケットもあります。ローマのナヴォーナ広場のクリスマスマーケットは、子どもたちのゲームコーナーとプレゼーペ用品に特化しています。
きらきらと輝くクリスマスツリーのオーナメントやプレゼーペ、暖かそうなニットの手袋やマフラーに靴下など、人々は大切な人へのプレゼントを選んだりととても賑やかです。屋台を見ているだけでもとても楽しいですよ。散策中に寒くなってきたらホットチョコレートやホットワインで少し休憩しましょう。
ベファーナ(la Befana)とは?
イタリアのクリスマスシーズンの最後を飾るのは、魔女ベファーナです。イタリア版のサンタクロースといったところでしょうか?公現祭の日である1月6日、彼女は子どもたちのもとへやってきます。前日までの一年間に良い子だった子どもにはお菓子など素敵なプレゼントを、悪い子には靴下に炭を入れていくのです。
ベファーナがやってくるイベントが開催されたりと、子どもたちにとってワクワクドキドキの1日となります。
まとめ
昨年はコロナ禍により中止や縮小傾向だった各地のクリスマスマーケットも2021年からは復活。屋台では体が温まるホットチョコレートやVin brulè(ホットワイン)なども販売されていて、寒い中でも多くの人々が飲み物を片手に談笑しています。
華やかなイタリアのクリスマスシーズンを是非一度味わってみてはいかがでしょう。
Tanti auguri! Buon Natale e Felice Anno Nuovo!よいクリスマスをお過ごしください!
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