【Sciopero】イタリア名物のストライキ。どうしたらいい？【ショーペロ】

イタリアのストライキ

ストライキのことをイタリア語では、ショーペロ（sciopero）といいます。
イタリア共和国憲法第40条で労働者によるショーペロの権利が保障されており、その後1990年制定の法律146/1990号で規定されました。

公共交通機関の多くの場合、金曜日や月曜日に予定されていることが多いですね。休暇を延長しているのかなとも思うくらいです(笑)もちろん他の曜日であることもあります。
ストライキ中は、運行キャンセル、変更、遅延などの可能性があります。

全ての労働者がストライキに参加するとは限りません。ストライキ中でも通常通り運行していることも多くあります。

実際、幸運にも管理人自身、今まであまりストライキの影響を受けていません。1回だけバスが1時間来なかったくらいですね。該当バスの担当運転手さんがストに参加していたためです。
しかし、いつも通りの運行を期待して行動するのは非常に危険です。

ただし、法律により、運行を保証されている電車や運行時間帯があります。
また、ストライキ時間外や運行保証時間中に始発地点を出発した公共交通機関は、終着地点まで運行される義務があります。

日本のように話し合いでストライキが回避されることは少ないですね。猛暑の時に交通機関利用者保護のために大臣の命によりストライキ時間が短縮されたことはあります。

少なくとも1週間前にはストライキ予告は国に通知され、必ずニュースになります。注意しておきましょう。
なお、ストライキ中でもインフォメーションセンターやチケット売り場は通常通り営業しています。

ストライキの種類

全国的に行われるSciopero Nazionaleや州ごとに行われるSciopero Regionaleなどがあります。
また、労働組合ごとに行われるストライキもあります。

継続時間も4時間と短時間のものから、24時間と長時間に渡るものまで様々です。

ストライキ予定日のおすすめの過ごし方

できるだけ公共交通機関を使った移動を避けることをおすすめします。

また、キャンセル・変更などが考えられるので、切符は事前購入ではなく、直前に購入したほうが良いでしょう。

• 運行保証時間中に移動を完了させる
• Flixbusなどのバス会社を利用する
• 公共交通機関を使わない範囲で観光する
• 日帰りバスツアーに参加する

運行保証とは？

法律により、ストライキ中でも運行が保証されている列車（Treni garantiti）や時間帯（fascia di garantita）があります。
都市部では朝と夕方、車の所有数が多い地域は学生の移動が多い時間帯である朝と昼に保証されていることが多いです。

トレニタリア（Trenitalia）の場合

普通・急行列車（Treni Regionali）の場合、平日（月～土）の6:00～9:00、18:00～21:00は運行が保証されています。ただし、保証時間開始直前に出発する列車は出発時間を遅らせることもあります。

イタリア旅行のために日本から事前に長距離の特急列車を予約する場合は、運行保証された列車を予約するようにしましょう。

インターシティやフレッチャロッサなどの特急列車、普通列車ともに、詳しくはトレニタリアが公開している列車のリストをご確認ください。

トレニタリアの運行保証列車情報のページ（イタリア語のみ）
運行保証された全列車のPDFリストをダウンロードできます。
https://www.trenitalia.com/it/informazioni/treni_garantiti_incasodisciopero.html

その他の交通機関の場合

各公共交通機関のHPをご確認ください。

例えば、

• トリノ市内GTT社：6:00～9:00、12:00～15:00（2023/7/19、24hの場合）
• ウンブリア州Busitalia社：6:00～9:00、12:00～15:00（2023/7/7、24hの場合）
• トスカーナ州Autolinee Toscane社：4:15～8:14、12:30～14:29（2023/3/8、24hの場合）
• ローマATAC社：始発～8:30、17:00～20:00（2023/7/7、24hの場合）
• ミラノAtm社：始発～8:45、15:00～18:00（2023/7/7、24hの場合）
• ナポリMetro Linea1：6:30(Piscinola発)/7:10(Garibaldi発)～9:10発(Piscinola/Garibaldi)、17:03(Piscinola)/17:43(Garibaldi発)～19:34発(Piscinola/Garibaldi)（2023/5/26、24hの場合）

など、都市や交通機関によって違いがあります。ヴェネチアのヴァポレットは路線によっては運休もあり得ます。

ストライキ情報はどこで入手する？

• ニュースをチェックする
• トレニタリア・空港など公共交通機関のホームページをチェックする
• イタリア交通省の公共交通網のストライキ予定ホームページ
  • http://scioperi.mit.gov.it/mit2/public/scioperi
• 各インフォメーションセンターで聞く

まとめ

今回は、イタリア滞在中には避けられないストライキ（ショーペロ）について解説しました。労働者の権利ですので、残念ながら、なくなることはないでしょう。最近は空港でもストライキが頻発しており、観光シーズンに大打撃となっています。
ストライキが予定されている日には移動を避けるようにするのが一番です。どうしても移動しなければいけない場合は、いつも以上に時間にゆとりを持ち、遅延は当たり前だと思って行動するようにしましょう。