Ciao!今回は、管理人も登録しているグイダプリマベーラ(インバウンド観光アシスタント)についてご紹介します。人のサポートすることが好き、日本でイタリア語を活かしたいという方におすすめです。
グイダプリマベーラとは?
グイダプリマベーラとは、一般社団法人日本ツーリストガイド・アシスタント協会が認定するイタリア語の民間資格と観光アシスタントのことです。この資格では、観光アシスタント職務の運営能力(会話力・マナー・接客・旅行業知識・応用力など)が適正レベルに達しているかを判断し、通訳ガイドやアシスタントの能力を認定します。
少し前までは、訪日外国人を有償で案内できるのは難関国家資格である「通訳案内士」のみでした。しかし、訪日外国人の増加に伴い、通訳ガイド不足の状況を考慮した結果、2018年1月4日以降は通訳案内士の資格を持っていない人でも有償で通訳案内できるようになりました。
日本やアジア方面への魅力に気づき、イタリア人旅行客は増えています。ちょっとしたブームです。2022年の一時帰国時にも岡山県でイタリア人観光客と出会って会話したくらいです(笑)
日本ツーリストガイド・アシスタント協会の会員になると、協会より通訳ガイド・アシスタント(インバウンド観光アシスタント)としてお仕事を紹介してもらうことができます。この時グイダプリマベーラや通訳案内士の認定資格を持っていると自信にもつながりますね。
イタリア人観光客の中には英語が苦手という方もいらっしゃいますし、できることならイタリア語がいいという方も多いのです。日本語でのコミュニケーションなんて難しいですしね(笑)そのため、アシスタントの需要が多く人手が足りないようなので、イタリア語を活かしたい方はチャンスですよ。特に平日にお仕事できる方!
管理人の場合、イタリアで語学留学中のインターンシップで日本人観光客のお客様を通訳サポートした経験から、日本でも同じような仕事がしたいと思い、グイダプリマベーラのお仕事に参加するようになりました。春から秋の観光シーズンは頻繁にお仕事がありましたし、ご案内したイタリア人のお客様と今でもSNSでつながっています。語学留学後は、平日は一般企業にて、土日は観光アシスタントとしてお仕事を兼業していました。
基本的に住んでいる地域周辺(日帰り圏)でのサポートとなりますので、宿泊前提でのお仕事はないかと思います。
学んだイタリア語を活かしたい、留学後に経験を活かしたいという方には、ぴったりのお仕事です。ただし、日本文化や日常生活について簡単に説明できる、緊急事態に柔軟に対処できるなど少しばかりのテクニックは必要ですよ。
通訳ガイド・アシスタント(インバウンド観光アシスタント)って何をするの?
大きく分けて2種類のお仕事があります。
初めのうちは先輩に付いて一緒に回りますので、その間にしっかりとテクニックを学んでおきましょう。
お客様が次の日もグイダプリマベーラをご利用する場合は、次の担当者への申し送りも詳しく行います。例えば、翌日がパスクア(イースター)の場合、ミサへの参列とまでは言わないものの、教会への訪問を希望されているなどがありました。一度ご案内したお客様については、無事に新幹線に乗れたかなど帰国するまで心配してしまうことも少なくありません(笑)
なお、緊急時にはサポートチームと連携して解決します。現場だけの責任で行動することはありませんので、心配はいりません。
気になるお給料は、所有する資格(通訳案内士など)によって異なります。
アシスタントとしてお仕事中に損害賠償責任を負担するようなトラブルに備えたグイダプリマベーラ保険に加入することもできます。
空港送迎アシスタント
4時間ほどのお仕事です。到着空港の到着ロビーでお出迎えから滞在先ホテルのチェックインまでご案内します。
時間帯はお客様の到着便次第ですので、午前の時もあれば夕方からの時もあります。
日本に滞在するにあたっての注意事項の説明、ジャパンレールパスの引換えや次の都市に移動するとき用の新幹線予約、Wifiレンタルなどを行うお客様のお手伝いも含まれます。東京から東海関西九州方面への新幹線は、ホーム数が少ない品川駅乗り換えをオススメしましょう。英語表示での発券、新幹線のスーツケース置き場の予約も必要ですよ。また、イタリアでの電車の遅れは日常茶飯事ですが、日本では時間通りに出発するということは必ず強調しておきましょう。
必要な観光資料を空港内の観光案内所で事前に受け取って、お客様にお渡しできるように準備しておくことも忘れずに。
移動時にはホテル近くのオススメ飲食店を紹介したりや自由時間のアドバイスなど、かなり忙しいです(笑)食品アレルギーをお持ちの方に日本語で見せる用のメモを書いてあげるなど細やかなサービスも求められます。
しかし、お客様は長距離移動の後でお疲れです。なるべくスムーズに短時間で用事を済ませ、ホテルまでご案内できるように調整します。
観光ガイド案内(半日~1日)
4~8時間ほど街を観光するお客様に同行してサポートします。あらかじめ行程やプランが決まっている場合もありますが、多くの場合はフリーで、待ち合わせ時にお客様の興味や希望に合わせて相談しながら柔軟にスケジュールを組みます。
東京をちょっとずつ見てみたい、映画「キル・ビル」のロケ地に行きたい、魚市場や問屋街を見たい、家電などのお買い物に通訳としてついてきてほしいなど、いろいろな要望がありました。日本の世界に誇る和包丁を購入したいという方も料理好きな方には多いのです。最近では、日帰りでちょっと郊外観光したいという要望も増えているようですね。
スマホやタブレットで情報を検索しても大丈夫です。お客様と相談しながらご希望に沿うように柔軟に対応する力が求められます。
ランチの選択は責任重大ですね(笑)アレルギーや食材の好き嫌いには、特に注意が必要です。また、辛い物が苦手な方も多いので、ワサビやからしの使用についても事前に注意しておくと良いでしょう。その他、麺類など熱すぎる食べ物にも慣れていない方が多いので注意しましょう。
切符の買い方や簡単な日本語を教えたりと日常生活についても紹介できる準備をしておきましょう。いろいろなスケジュールプランを用意しておくと便利ですよ。
時間管理もあり大変ですが、一緒にお話ししながらの観光は楽しくて時間を忘れます。
どんなお客様を案内するの?
カップルやご家族が多いです。もちろん、話し相手が欲しいおひとり様の場合もあります。
日本への新婚旅行をプレゼントで貰って日本のことを全く知らないという方から、日本大好きという方、シェフやジャーナリストなどプロ視点でのご要望をお持ちの方など、いろいろなお客様がいらっしゃいました。
観光アシスタントがプロの観光ガイド(通訳案内士)ではないことは、お客様側も承知です。観光ガイド並みの知識を求められるわけではないので安心してください。目的地まで案内すること、切符の購入方法をレクチャーしたり、お買い物のサポート、お話し相手になったりすることが主なお仕事です。日本文化やその土地の歴史なども簡単に説明できると非常に喜ばれますよ。イタリア人は特に数字に強いのか、人口何万人だとか何年の出来事だとかを質問するお客様が多かったですね。
グイダプリマベーラ認定試験について
管理人が認定を受けたのは、日本ツーリストガイド・アシスタント協会が正式に発足する前のことなので、何年も前のことです。
当時は、10回の日本文化などに関するイタリア語の講義を受けて、コース終了時に教室内でシミュレーション形式の1次口頭試験。その後、数回にわたり先輩グイダプリマベーラのお仕事(空港送迎・半日観光アテンド・1日観光アテンド)に同行してサポートしながら2次試験です。
先輩が独り立ちしても大丈夫と判断したら、晴れてお仕事デビューでした。
1次認定試験
試験官がお客様役、受験者がガイド・アシスタント役としてシミュレーション形式での口頭試験です。お客様からのリクエストに対するアドバイスや対応力・語学力を判定します。
この試験では、知識が問われます。お客様からのリクエストや質問にうまくイタリア語で答えられるように準備しましょう。
2次認定試験
実地試験です。実際にサービスを行うガイド・アシスタントに同行して、仕事の流れを見ながら、会話力・マナー・接客・旅行業知識が適正レベルに達しているかを判定します。
実際のお仕事に同行しながらの試験です。先輩グイダプリマベーラのアシスタントとして、一緒に相談してスケジュールを決めたり、お客様のサポートを行います。前に出すぎるのもいけませんが、先輩に任せきりでただ見ているだけというのもダメです。先輩と合流したら、先にいろいろテクニックを聞いておくといいですよ。
グイダプリマベーラ養成講座について
ひな祭りや神社仏閣の参拝方法、お守り、おみくじ、おでんやお蕎麦、カレーライス、お箸の持ち方、食品サンプル、コンビニやアニメについてイタリア語で説明することができますか?
イタリア人に喜ばれる観光スポットをご存知ですか?東京や京都以外の説明を行うことができますか?映画や漫画のロケ地をご存知ですか?
養成講座では、様々な観点からお客様を案内する上で必要なことを学ぶことができます。
4つのテーマに分かれており、10回で1テーマを学習します。約1年ですべてのテーマを完了することができます。
定期講座のほか、空港やテーマ別に実際の案内順路や説明ポイントを検証する単発の野外研修もあります。
通訳案内士の国家資格取得を目指す方にもおすすめの講座ですよ。
まとめ
今回はグイダプリマベーラについて解説しました。いずれは通訳案内士の資格を取りたいのですが、なかなか勉強時間が取れない状況でした。グイダプリマベーラだと、インバウンド観光アシスタントとして、実際に訪日イタリア人のお手伝いをしながら実践勉強もできますし、何より留学後のイタリア語を活かすことができました。さらに、日本文化の魅力にもより関心を持つことができました。みなさんも、このチャンスを生かしてみませんか?
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