Ciao!今回は、管理人が現在住んでいる世界遺産の街アッシジをご紹介いたします。これだけは絶対見てほしいスポットを厳選しました。
2度目のアッシジや2~3日滞在する方向けの追加スポットについては、こちらをご覧ください。
アッシジ(Assisi)とは
アッシジ(Assisi)はウンブリア州ペルージャ県。スバシオ山(Monte Subasio)の中腹に位置しています。「アッシジ、フランチェスコ聖堂と関連修道施設群」として世界遺産に登録されており、世界遺産の街にして巡礼の地でもあります。神聖な雰囲気に包まれる街の建物はアッシジ周辺で採掘できるピンク色をした大理石で彩られ、夕焼け時にピンクのバラ色に映える街並みは必見です。
元来、アッシジ周辺はウンブリア人と呼ばれる人々の土地でしたが、エトルリア人の領土に近く影響を受けつつ発展してきました。その後「Assisium」という名で古代ローマの街となります。
中世にはスポレート公国の一部となり、聖フランチェスコまたは聖フランシスコ(1182-1226)や聖キアラまたは聖クララ(1193-1253)が誕生しました。1500年代から1860年まで、短いナポレオンの時代を除き、教会領の一部でした。
1997年9月26日にはウンブリア州を襲った大地震により、大きな被害を受けます。しかし、その後の復旧・復興は速やかに行われ、サン・フランチェスコ聖堂も2年後の1999年には再び公開されています。
なお、常に巡礼者や観光客が訪れる街ですが、基本的には落ち着いた小さな街であり、夜遅くまで営業しているお店はほとんどありません。メイン広場にあるレストランでさえ夜の営業時間は19~22時頃であることが多いです。夜遊びには向きませんので、ご注意ください。
坂道ばかりの町です。歩きやすい靴でお越しになることをおすすめします。また、山の天気で急な雨が多いです。雨具の用意もお忘れなく。
おすすめ観光ルート
すべて徒歩圏内です。大体半日~1日でも十分楽しめますよ。
ただし、サンタ・マリア・デッリ・アンジェリ聖堂だけは離れていますので、見学の時間を確保するのをお忘れないように。聖堂の中にはフランシスコ会にとって最も重要なポルツィウンコラ(Porziuncola)がありますのでお見逃しなく!
A:高台から始める!初心者向け下りプラン
最後にマッジョーレ砦で夕焼けを見たいというこだわりがない方向け。
鉄道駅からバスC線で終点のマッテオッティ広場で下車。そのままマッジョーレ砦へ向かう。
その後、下りながら、アッシジ大聖堂~コムーネ広場~サンタ・キアラ聖堂~聖フランチェスコ聖堂を見学後、イタリア統一広場からバスに乗り、最後にサンタ・マリア・デッリ・アンジェリ聖堂へ
※徒歩でアッシジ駅やサンタ・マリア・デッリ・アンジェリ地区へ向かう場合は、聖フランチェスコ聖堂近くから光の小道(Cammino della Luce)を通って下ることができます。
B:時間があるうちにポルツィウンコラへ!プラン
絶対にポルツィウンコラも訪れておきたいという方向け。最後に向かう場合、アッシジで時間がかかるとサンタ・マリア・デッリ・アンジェリ聖堂の開館時間に間に合わない可能性があります。アッシジからサンタ・マリア・デッリ・アンジェリ地区へのバスは約30分に1本です。
まずは駅からサンタ・マリア・デッリ・アンジェリ聖堂へ徒歩で向かいます。(徒歩約7分)
見学後、バスC線(アッシジリンク)で終点のアッシジのマッテオッティ広場へ。あとはゆっくりアッシジ観光を。
マッジョーレ砦~アッシジ大聖堂~コムーネ広場~サンタ・キアラ聖堂~聖フランチェスコ聖堂。イタリア統一広場からバスで鉄道駅へ戻る。
C:上りながら巡る夕焼けまで堪能プラン
足腰に比較的自信がある方向け。
まずは、駅から徒歩でサンタ・マリア・デッリ・アンジェリ聖堂へ。
その後、バスのC線で、聖フランチェスコ聖堂最寄りのイタリア統一広場で下車。聖フランチェスコ聖堂~コムーネ広場~サンタ・キアラ聖堂~アッシジ大聖堂~マッジョーレ砦で夕焼けを。
帰りはマッテオッティ広場からバスでアッシジ駅へ。
絶対外したくない観光のみどころ6選
サン・フランチェスコ聖堂(Basilica di San Francesco)
下堂の部分はロマネスク様式(1228-1230)、上堂部分はゴシック様式(1230-1253)の2層式の聖堂です。下堂に続く回廊は1400年代に建設されました。聖堂内部は1200-1300年代の有名画家のフレスコで彩られており、チマブーエ、ジョット、マルティーニなどの作品があります。有名な小鳥に説教する聖フランチェスコのフレスコ画は上堂の入口横の左手に位置します。見落としがちな場所にありますので、ご注意ください。聖フランチェスコの遺骸は下堂地下に安置されています。
さらに忘れてはならないのが、上層階の奥の中庭部分(上層下層どちらからでも聖堂内部を通っていくことが可能)にある博物館。こちらではサン・フランチェスコ聖堂が保管する貴重な宝物を見ることができます。しかも無料!
サンタ・キアラ聖堂(Basilica di Santa Chiara)
聖フランチェスコの精神に従った聖キアラ(クララ)のために建てられました。イタリアンゴシック様式(1257-1265)の聖堂で、内部の12~14世紀の貴重な絵画は必見です。
聖キアラはこの聖堂の地下で眠っています。
サン・ルフィーノ聖堂(Cattedrale di San Rufino)
アッシジのドゥオモ(大聖堂)です。ロマネスク様式の美しいファサード(1140年完成)は3つのバラ窓と象徴的なバラ窓で彩られています。聖フランチェスコと聖キアラが洗礼を受けた内部は16世紀に再建されました。付属する博物館にはプッチオ・カパンナとニコロ・アルンノの重要な作品が収められています。
ミネルヴァ神殿(Chiesa di Santa Maria sopra Minerva)
アッシジのメイン広場であるコムーネ広場(Piazza del Comune)に建つ、かつてのフォロ・ロマーノにあった神殿を利用した教会です。紀元前1世紀ごろに建築。現在の内部は1539年に改修され、17世紀にバロック様式に改装されました。
マッジョーレ砦(Rocca Maggiore)
アッシジで一番の高台に建つ砦です。聖フランチェスコゆかりのスポットではありませんし、急な坂や階段を上った先に建つため、あまり訪れる人は多くはありませんが、個人的にここからの景色(特に夕焼け)が一番好きですね。
2023年6月より、砦内部の公開も始まりました。狭い砦壁内の通路を通って塔に上ることができ、そこからの景色は絶景です。内部はシンプルな作りで、アーティストの展示会などが行われていることが多いです。なお、砦に入場しなくても、広場からウンブリア平原を眼下に雄大な景色をお楽しみいただけますよ。
ポルツィウンコラ(Porziuncola)とサンタ・マリア・デッリ・アンジェリ聖堂(Basilica di Santa Maria degli Angeli)
サンタ・マリア・デッリ・アンジェリ聖堂は、聖母マリア像が上から見守っている姿が印象的です。大きな聖堂の外見からは想像できませんが、内部に小さなお堂が建っています。「ポルツィウンコラ」と呼ばれる聖フランチェスコが直接修復した3番目の教会にしてフランシスコ会の中心地です。おそらく4世紀頃に建設され、9~10世紀頃ベネディクト会の僧侶たちによって現在の位置に移されました。その後、永い間放置されてきましたが、聖フランチェスコによって修復されました。1569~1679年、ポルツィウンコラを保護するため、お堂を覆うように外側の聖堂が建てられました。
なお、現在サンタ・マリア・デッリ・アンジェリ聖堂内部での撮影は禁止です。
また、サンタ・マリア・デッリ・アンジェリ聖堂内部の中ほどの右手(ポルツィウンコラが建っている辺り)には、バラ園(Roseto)と博物館への入口があります。回廊なども見学できますので、お時間があれば是非お立ち寄りください。
アッシジ歴史地区ではなく、麓のサンタ・マリア・デッリ・アンジェリ地区にあります。アッシジ駅の反対側にあり、マクドナルド前にある地下通路を通って、徒歩でも行くことができます。アッシジ駅からは歩いて7分ほどです。
アッシジからバスで向かう場合は、アッシジリンク(C線)に乗車し、アッシジ駅で降りずに(そのあと少し遠回りしますが心配はいりません)右手にある大きなショッピングセンターを通過したあとにサンタ・マリア・デッリ・アンジェリ聖堂前で下車できるバス停があります。心配な場合は、アッシジ駅で降りて、徒歩で向かうのが簡単です。
時間があれば訪れたいオススメのスポット
半日以上の時間がある方向けの追加のオススメスポットは別記事で詳しくご紹介します。
観光案内所
アッシジの歴史地区中心部コムーネ広場にあります。
無料の観光マップもあります。(英語、イタリア語など。日本語はなし)
アッシジのイベント
受難パレード(Processione di Passione)/ Venerdì santo
復活祭(パスクア/イースター)前の聖金曜日に行われるパレードで朝と夜の2回行われます。
カレンディマッジョ(Calendimaggio)
アッシジ最大のお祭りで、2024年は5月8~11日にかけて行われます。
Piazza Comuneにある観覧席には有料のチケットが必要です。2022年は4日間共通で70ユーロか90ユーロの2種類でした。
守護聖人の祝日 / 10月4日
アッシジの守護聖人は聖フランチェスコ。10月4日は聖フランチェスコの日として、アッシジでは祝日となります。
10月3日はサンタ・マリア・デッリ・アンジェリ聖堂(Basilica di Santa Maria degli Angeli)とポルツィウンコラ(Porziuncola)を中心にミサなど関連行事が行われます。4日の当日は、アッシジのサン・フランチェスコ聖堂(Basilica di San Francesco)を中心に関連行事が行われ、公共放送のRAI1での生中継の他、多くの人々が参列に訪れます。
そして、5日には朝から夜8時までアッシジ中心街に聖フランチェスコの市としてメルカートが立ちます。
9月末から10月5日にかけてはFesta di San Francescoとしていろいろなイベントなどがありますので、この期間に訪れてみるのも面白いですよ。
アッシジへの行き方
電車でお越しの場合
Trenitaliaフィレンツェ-ローマ線上にあります。
- ペルージャ駅から、普通電車(R)や快速電車(RV)で20分。2等車で片道3,40ユーロ。
- ローマテルミニ駅から、快速電車(RV)で乗り換えなしだと約2時間。2等車で片道12,70ユーロ。
- ローマテルミニ駅の1/2est番線から電車が出発する場合は、1番線内のプラットホームを通りつつ、改札から10分ほど歩きますので、当日は早めに駅に到着することをおすすめします。
- フィレンツェS.M.N駅から、快速電車(RV)で約2時間30分。2等車で片道15,80ユーロ。
アッシジの鉄道駅は街から約4km離れたサンタ・マリア・デッリ・アンジェリ(Santa Maria degli Angeli)地区にあります。足腰に自信がある方や敬虔な巡礼者などは徒歩で向かうこともありますが、約45分ひたすら上りになります。個人的には駅の前から出ている赤色のバス「アッシジリンク(Assisi Link)C線」で中心街へ向かうことをオススメします。バスのチケットは駅前のキオスクや駅のバールで販売しています。Assisi centro行きに乗りましょう。帰りは下りですので、遊歩道を散策しながら降りてくるのはいかがでしょうか?
駅前にはタクシーもあります。大きなスーツケースをお持ちの場合は宿泊施設まではタクシー利用をおすすめします。小さな駅のため、荷物預かりはありません。
バスでお越しの場合
ペルージャからはBUSITALIAの郊外行きバス(Extra urbano)(ウンブリア州の中距離線)が運航しています。
E007番線(ASSISI行き)で所要時間は1時間10分ほど。料金はFASCIA F (25,01~30 km)で4.2ユーロ(バス内購入5ユーロ)です。
ペルージャのバスターミナル(または鉄道駅)~ウンブリア国際空港~アッシジのマッテオッティ広場(または鉄道駅)を結んでいます。
観光用というよりは、通学用のタイムスケジュールとなっているのでご利用の際は要確認です。(学校が夏季休暇・冬季休暇などの時期は大幅に減便します。)
チケットは通常のバールなどでは販売していない場合が多いので、バスターミナルや鉄道駅などにあるBusitalia窓口で購入します。アッシジですとマッテオッティ広場のバールBAR DE PIAZZA NOVA(住所:PIAZZA G. MATTEOTTI 3/F)でも購入できていましたが、最近販売を中止したそうです(2022年9月)。
料金比較(ペルージャ歴史地区~アッシジ歴史地区)
・ペルージャ歴史地区~鉄道駅(ミニメトロorバス)1.50ユーロ(70分有効)
・ペルージャ駅~アッシジ歴史地区(アッシジリンクC線)電車・バスとセットで4.00ユーロ
(または、電車3,40ユーロ、バス1,30ユーロ/90分有効)
合計5.5ユーロ
・Busitaliaのextraurbani E007線 4.2ユーロ
以上のように、ペルージャ・バスターミナル~アッシジ・マッテオッティ広場間のバスに都合が合えば、中距離バスの方がお得になります。
UMBRIA AIR LINK (ASSISI AIR LINK)
ウンブリア国際空港~アッシジ駅~アッシジ歴史地区を結ぶ赤色のバスです。
片道5ユーロ。
お車でお越しの場合
- ペルージャから約36分(28km)
- ローマから約2時間25分(174km)
- フィレンツェから約2時間20分(175km)
歴史地区近くに公共駐車場PARCHEGGIO SABAがいくつかありますので、そちらをご利用ください。また、祝日や大きなイベント時は、サンタ・マリア・デッリ・アンジェリの公共駐車場(1日9ユーロ)からアッシジまでの無料のシャトルバスが運行されている場合もあります。
料金はアッシジ歴史地区に付近で1時間、1.25~1.3ユーロ
サンタ・マリア・デッリ・アンジェリで 1時間、0.8ユーロ
まとめ
今回は管理人が住むアッシジという街をサクッとご紹介しました。イタリア国内では定番の観光地で常に多くの国内外の観光客であふれています。そのため、通っているペルージャ大学の観光経営学科もキャンパスをこの街に置いています。できれば、1泊してゆっくりするもよし、ペルージャ・ローマ・フィレンツェなどから小旅行にも最適です。皆様のお越しをお待ちしております!
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