最新の情報はご自身で必ず確認してください。当サイトに掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねます。
STEP9 ビザ申請
必要書類
大使館と総領事館で細かい違いがありますが、ビザ申請書類のチェックリストをもとに進めていきます。
- 在東京イタリア大使館:各種ビザの申請書類チェックリストページにある「大学・音楽院・美術大学留学用ビザ申請書類のチェックリスト」
- 在大阪イタリア総領事館:ビザ申請要綱ページにある「就学ビザ申請要綱–大学・音楽院・美術大学(AFAM)」
①長期(91日以上)Dタイプのビザ申請用紙
大使館と総領事館で申請用紙が違います。
各HPよりプリントアウトしてボールペンで記入します。
在東京イタリア大使館
ビザ申請用紙 ナショナルビザタイプD(91日以上)
https://ambtokyo.esteri.it/wp-content/uploads/2022/08/formulario_visti_nazionali_d.docx
在大阪イタリア総領事館
ビザ申請用紙 タイプD(91日以上)
https://consosaka.esteri.it/wp-content/uploads/2023/06/formulario-d-ing-gia_18_maggio_2016_2.pdf
②近影カラー証明写真
35 x 45 mm/背景は白のカラー証明写真1枚
申請用紙にのりで貼り付けておきます。(剥がれてしまった時のために裏に氏名も書いておきます)
③パスポート
ビザが発行されるまで大使館/総領事館へ原本を預けておくことになります。
ビザ失効日(最長1年後)より3ヶ月以上の有効期間と未使用のページが2ページ以上残っているもの。
パスポートの期限がギリギリ(3年の留学予定だが、入国予定時点で1年と3か月しか残っていない場合など)の場合は、イタリアの日本国大使館/総領事館でパスポートの更新ができます。
1年未満にならないと日本国内ではパスポート更新を受け付けてもらえなかったので、2年目の滞在許可証更新の前にローマにある日本国大使館でパスポートを更新しました。その際、ビザの貼替はありませんでしたので、古いパスポートも返してもらい、新旧のパスポートを持ち歩くようにしていました。カード型の滞在許可証があれば、古いパスポートは自宅に置いていても大丈夫だと思います。
④パスポートのメインページのコピー
現在有効な顔写真ページのコピー 1枚
⑤住民票
直近(1週間以内)のもので写し 1通を提出。
(写しをコピーしたものではないです。区役所や市役所から受け取ったそのままを提出します。)
⑥入学許可書やUNIVERSITALYの出願記録、等価証明書
原本とそのコピーを提出。
原本はビザ受け取り時に返却されます。
STEP5のg) UNIVERSITALYからDLする入学申請の受理(認証)をプリントアウトしたもので大丈夫です。
データ自体はすでに大使館へ送信されています。
また、STEP5のf)大学の合格通知書(合格証明書のコピー)をもらっている方はその書類も提出します。
大学から求められている場合に限り、等価証明書(Dichiarazione di Valore)も提出します。
⑦住居に関する書類
コピーを提出。原本も持参すること。
・賃貸契約書
・寮などの入居証明書
・ホームステイ先からの受け入れ承諾書
・B&Bやホテル1か月分以上の予約書
などです。
2023年の10月に聞いた話によると、ホームステイ先からの受け入れ承諾書(Dichiarazione di ospitalità)で申請を却下されたという話も聞きました。その場合は、契約書を発行してもらうか、B&Bなどの1ヶ月分の予約書を使うかしましょう。
⑧留学資金証明
留学中の生活費を証明する必要があります。留学に来て生活保護を申請されてもイタリア政府も困りますしね(笑)
2~3年の留学でも、とりあえず円建てで1年分が入っていれば大丈夫だと思います。(イタリア国内で滞在許可証更新の際に毎年証明するので)おそらく、年150~200万円以上が目安かと推測されます。
資金が入っている口座の通帳のコピーを提出。通帳の原本もチェックがあるので持参すること。
WEB通帳を印刷したものと残高証明書原本はそのまま提出。
- 留学資金が自己資金の場合:
- 資金が入っている銀行口座の通帳のコピーは過去約6ヶ月分の履歴が必要です。
- 通帳の日付は、なるべく申請の直近で記帳します。(前日や当日など)
- タンス預金をまとめて入金しておく、他の銀行の口座から一つにまとめておくなど大きな資金移動する予定の場合は、6か月以上前に移動させておくとトラブルが少ないです。急に資金が増えていると一時的な水増しの可能性を疑われますので、一定の資金を6か月に渡り維持しているものを提出します。
- 複数の銀行に渡って運用している方は、いくつか提出しても大丈夫です。管理人も複数提出しました。金額的に1つの通帳だけでも大丈夫と言われましたが、受理してもらえました。
- ネット銀行でも正式な残高証明書&WEB通帳の印刷でOKでした。
- 個人的に、このために1つは紙通帳のまま残してある銀行もあります。
- 保護者が資金提供する場合:
- 所定の保証書、実印登録証明書、資金の入っている保証人名義の銀行口座(過去6ヶ月にわたり安定した資産状況が確認できるもの)の通帳とそのコピー、およびパスポートのコピーが必要です。
- 奨学金を受給している場合:
- 奨学金発給証明書が必要です。
⑨滞在の全期間をカバーする、医療費の項目が無制限の海外傷害保険の契約書
原本とそのコピーを提出。
原本はビザ受け取り時に返却されます。
現在はWelcome Association Italy(WAI)を利用している人が多いようです。
「Non-European Union citizen requesting residence permit for more than 90 days(90日以上の滞在許可証をリクエストする非EU圏の市民向け)」で年間税込み135ユーロ(就学の場合)は格安ですね。
管理人はこの保険の存在を最近まで知らず…賠償責任付きの20万近くする保険に加入していました(汗)
保険内容に不安がある場合は、イタリア現地で国民健康保険(学生は年間700ユーロ)に追加で加入することもできます。
⑩申請費
2022年現在、学生(修学)ビザの申請費は無料です。
ビザ申請の予約
ビザ申請は出発の90日前から受付しています。渡航する3週間前までに申請することが推奨されています。
STEP6のUNIVERSITALYで指定した大使館/総領事館で予約します。
完全予約制で、4~9月あたりの留学生が申請する時期は大変混みあうので早めに予約しましょう。ビザ発行にも1~2週間かかります。どうしても予約の日時が渡航予定日に間に合わない場合は、一か八かで電話で交渉もアリですよ。
ビザを取得する本人が大使館/総領事館へ出向く必要があるので、留学者本人の名前で予約します。
休館日は、日本の建国記念日・天皇誕生日・憲法記念日の他、イタリアの祝日に合わせた休館となりますので大使館/総領事館HPで確認することをおすすめします。
大学への留学の場合、6月2日(イタリア共和国記念日)と8月15日(聖母マリア被昇天祭)がちょうど申請シーズンです。
オンライン予約を推奨されていても、就学ビザはメールで受け付けとの情報もあります。急ぎの場合や心配な場合は、各ビザ部へ確認しましょう。
面接と作文
(2022年1月21日追記)
最近、ビザ取得要件が厳しくなり、以前にはなかった大使館/領事館での面接と自己紹介を含む留学理由を説明する作文が必要になったようです。作文はイタリア語の場合と英語の場合があるようですが、2021年の秋以降には面接と作文があったとの情報があるので事前に用意しておいた方がよさそうです。
予約当日
予約時間に在東京イタリア大使館/在大阪イタリア総領事館へ行き、ビザセクション入口よりインターホンを押してビザの申請に来た旨を伝え、大使館内へ入ります。
携帯電話を含め、荷物は持ち込めません。無料のロッカーに預けます。書類一式と筆記用具を持って館内へ入りましょう。時間がかかりそうなら本を持っていくといいかも。
なお、学生ビザの申請費用は無料です。
順番が来たら、必要書類一式を提出します。
念のため UNIVERSITALY にアップロードした書類の原本やコピーすべて持参しておきます。
長期留学の場合は1年以上帰国しない場合もありますので航空券の提示は求められたことはありませんが、航空券を購入済みの場合は持参しておきましょう。
受付が終了したら、
- ビザの引き換え券付き申請の控え
- 通帳原本
- 住居証明書の原本(賃貸契約書など)
を返却してもらい、引き取りの日時を確認して、この日は終了です。
ビザの引き取り
申請時に引き取りの日にちを伝えられるので、そのアポの日にビザを引き取りに行くor郵送してもらいます。
必要書類
- 身分証明書(パスポートの顔写真ページコピーと運転免許証など)
- ビザの引き換え券付き申請の控え
インターホンを押してビザの引き取りに来た旨を伝え、申請した時と同じ入口から中へ入ります。この時パスポートはないので、他の身分証明書を用意しておきましょう。
ビザを発行してもらったら間違いがないか、よく確認します。
(氏名やビザの有効期限を特に確認します。間違いがあればその場で指摘しましょう。)
また、返却される書類が揃っているかも確認します。
- ビザ申請の控え(引き換え券は回収されます)
- ビザが貼ってあるパスポート原本
- 入学許可書の原本(大使館/総領事館の認証印付き)
- 海外傷害保険の契約書の原本(大使館/総領事館の認証印付き)
- その他、イタリア語学能力証明書の原本など
もしも申請時に原本を提出したものがあれば返却してもらいます。(残高証明書、住民票の写しを除く)
STEP10 入学試験
留学する年の9月頃。
受験する大学の事務局に問い合わせるなどして、入学試験の有無や内容は自分で確認します。
定員あり(Accesso Programmato)のコースや語学能力証明書を提出していない場合は、必ず確認しておきましょう。
日本からオンラインで受験できる場合もあれば、イタリアへ渡航後に現地で受験する場合もあります。
STEP11 渡航
2020年度は、カタール航空の片道航空券で渡航しました。コロナ禍で100%オンライン授業だったため、9月の中旬からは日本でオンライン授業、その後、前期の秋休み的な中間試験期間(11月第一週目)にイタリアへ移動しました。
STEP12 現地またはオンラインで入学手続き
2020年度はコロナ禍での入学でしたので、管理人の場合(ペルージャ大学経済学部の入学試験なしのコース&語学試験免除)、日本のイタリア大使館でビザを取得した後、日本から大学のHP(Servizio On Line/SOL)で正式にオンライン登録(IMMATRICOLAZIONE)、その後イタリアへ渡航という流れでした。これは渡航前でもオンラインで授業を受ける権利があったための特別ルールでした。
2022年のペルージャ大学(入学試験なしのコース)の場合、イタリア大使館にてビザを取得&イタリアへ渡航後、現地でCodice fiscale(個人納税者番号)&滞在許可証を申請した後に大学ポータルサイト(Segreteria On Line)で正式に入学手続きを行います。
ペルージャ大学の場合、2024/25年度の入学受付期間は2024年8月1日~10月21日(大学院は~2025年2月28日)です。
(参考)
在東京イタリア大使館HP
ビザについて
https://ambtokyo.esteri.it/ja/servizi-consolari-e-visti/visti/
Document checklists- 各種ビザの申請書類チェックリスト
・大学・音楽院・美術大学留学用就学ビザのチェック・リスト
・ビザ申請用紙 ナショナルビザタイプD (91日以上)
在大阪イタリア総領事館HP
ビザについて
https://consosaka.esteri.it/ja/visti/
各種フォーム
・ビザ申請用紙 タイプD(91日以上)
https://consosaka.esteri.it/ja/modulistica/
OUTLINE FOR VISA APPLICATION – ビザ申請要綱
・就学ビザ申請要綱 – 大学・音楽院・美術大学(AFAM)
https://consosaka.esteri.it/it/servizi-consolari-e-visti/servizi-per-il-cittadino-italiano/modulistica/outline-for-visa-application/
まとめ
今回は、留学手続きのビザ申請から最後の入学手続きまで解説しました。留学手続きは毎年ころころと変化します。最新の情報を確認しながら頑張って進めましょう。基本的に日本国内での手続きです。ルールは明確で時間にも正確なので、ここでめげていたらイタリアではやっていけません(笑)
大使館/総領事館から返却された書類(ビザ申請の控え以外)はイタリアへ入国した後、Permesso di soggiorno(滞在許可証)を申請するときにも使用します。日本でできる限り写真やコピー・書類のスキャンなど準備して行きましょう。
コメント